年金の繰り下げはお得なのか?(するなら気を付けたいこと)

2018-02-15

こんにちは、ヤスハラです。
先月、政府は、現在70歳までになっている公的年金の繰り下げ受給について、受給者の選択で70歳超も可能になる制度の検討に入りました。
年金の繰り下げ受給とは、年金を65歳から受け取らずに、66歳から70歳までの間で申し出た時から繰り下げて請求できる制度です。

現在、66歳以降1ヵ月単位で繰り下げることができ、繰り下げ時点に応じて66歳0ヵ月では8.4%、最長の70歳までの繰り下げで42.0%増額され、増額された年金を一生受給できます。
繰り下げ年齢によらず、受給開始から12年弱で、年金総額は65歳から受け取った場合と等しくなります。つまり70歳まで繰り下げれば81歳で元がとれるという計算。男性の7割、女性の85%が生きる年齢なので、確率的に有効な方法であると言えます。
老齢基礎年金と老齢厚生年金、どちらか一方の繰り下げ、または両方の繰り下げができます。老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々のタイミングで繰り下げすることもできます。

■税金等の負担に注意

ただし、年金の繰り下げ受給をした場合、増額された年金が一定の金額を超えてくると所得税、住民税、国民健康保険料などの負担が発生してきます。
老齢基礎年金や老齢厚生年金は公的年金等に係る雑所得になります。通常、年金収入のみで所得控除が基礎控除のみの場合には、年金額が158万円を超えると所得税がかかってきます。
たとえば年金額が180万円とすると、所得金額は公的年金等控除120万円を引いて60万円。ここから基礎控除38万円を引いた22万円に対して5%の所得税1.1万円がかかります。
住民税は、上記と同条件の場合、年金収入が155万円を超えてくると所得割が、148万円~155万円程度を超えてくると均等割がかかります。
所得割は所得金額から住民税の基礎控除33万円を引いた額に対して基本的に税率10%をかけた金額、均等割は地域によって異なる場合がありますが、基本的には5,000円です。
さらに一定の所得金額を超えた場合、国民健康保険料や介護保険料の負担が増えることにもなります。

年金の繰り下げ受給をした場合、金額によってはこれらの税金等の負担が新たに発生したり増えたりして、そのまま手取り額として増えることにはならない場合がありますので注意が必要です。

■夫婦の世帯の繰り下げ受給

夫婦の世帯で一部の年金の繰り下げ受給を検討する場合に、その選択によっては世帯の手取り収入が変わってきます。
たとえば、老齢基礎年金75万円、老齢厚生年金135万円の夫と老齢基礎年金75万円、老齢厚生年金10万円の妻の世帯で、どちらかの老齢基礎年金を5年繰り下げて受給するとします。
年金額は75万円×42.0%=31.5万円増えます。
夫が繰り下げ受給した場合、夫の年金収入は75万円+31.5万円+135万円=241.5万円となり241.5万円−120万円-38万円=83.5万円に所得税がかかり、増えた年金額31.5万円にかかる税金がそのまま増加します。
一方、妻が繰下げ受給した場合妻の年金収入は75万円+31.5万円+10万円=116.5万円となり公的年金等控除額120万円より少ないので所得金額は0のまま増えません。
夫が繰り下げすると税金等の負担が増え手取り額の増加は31.5万円より少なくなりますが、妻が繰り下げすれば税金等の負担は発生せず手取り額が31.5万円増えることになるのです。
特に、女性は男性より長寿。妻の年金だけでも繰り下げるというのは、一つの有効な方法かもしれませんね。

その他年金以外の所得、所得控除の額などによって手取り額への影響は変わってきます。
繰り下げ受給を検討する際は、世帯の手取り額のシミュレーションをすることをお勧めします。

年金額のシミュレーションや老後資金をどのように用意したらよいか等、身近なファイナンシャルプランナーにぜひ、ご相談ください。

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