年末・年始に向けて 溶連菌感染症にもご用心

こんにちは

中西です。

溶連菌感染症(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎)の報告数は、2015年10月の時点で、過去10年の同時期と比較して最多となっています。今後、例年通りの推移をとるとすれば、12月のピークに向かってさらに増加する可能性があり、注意が必要です。
◆溶連菌感染症とは?

症状の始まりは、38~39度の熱とのどの痛み、嘔吐から。風邪と症状が似ています。

その後、かゆみを伴う赤く細かい発しんが体や手足に現れたり、舌に苺のようなブツブツが発生して(イチゴ舌)、熱が下がると手足の皮膚がむけることもあります。いずれの年齢でも発症しますが、5~15歳の小児に最も多いと言われています。保育園、幼稚園、学校など集団の場での感染が多く、これからの冬に発症のピークを迎えます。

◆感染経路は?

溶連菌感染症にかかった人のせきやくしゃみ、つばなどのしぶきによって感染します(飛まつ感染)。あるいは排出された細菌が手などを介し、口に入ることによって感染することもあります(経口感染)。子どもから子どもへだけではなく、子どもから抵抗力の低下した大人や妊婦にも感染することがあるので、注意が必要です。

 

◆溶連菌感染症にかかった時の注意点!

「溶連菌」はきちんと完治しないと、重大な合併症を引き起こす細菌です。熱が下がっても溶連菌が残っていれば再発の恐れがあります。溶連菌を完全に退治するため、抗生物質は処方どおりに最後まで(10日~2週間の間)飲ませることが重要です。症状が改善した後も、2~3週間後に尿のなかに血液が混じっていないかを検査します。この検査をもって、溶連菌感染症が完治できたかどうかわかります。発症時の症状がおさまった、抗生物質を飲み終わったからといって自己判断はせず、必ず発症2~3週間後にも医師の診察を受けましょう。

◆予防するには?

予防接種はありません。他の感染症と同じく、

手洗い・うがいを徹底しましょう。

飛まつ感染を予防するためには、マスクも有効です。

もし溶連菌感染症にかかってしまった家族がいる場合は、

同じコップや食器を使うことは避けましょう。

 

 

 

今年も残すところあと僅かです。

お仕事・ご家庭で、ご多忙かとは思いますがお身体ご自愛ください。

 

 

2015-12-22