2020年年金改正 繰下げ受給の上限が75歳に

2020-10-12

こんにちは、ヤスハラです。

2020年年金改正で決まったこと、最後は「繰下げ受給可能年齢の選択肢の拡充」です。
老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)には、
「繰上げ受給」「繰下げ受給」という制度があることはご存じでしょうか。

 

参考:過去ブログ「金の繰り下げはお得なのか?(するなら気を付けたいこと)

本来65歳から支給される老齢年金は、

60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受け取り始めることも、
66歳から70歳までに繰り下げて受け取り始めることもできるという制度です。
年金額は、繰り上げた月数分減額され、繰り下げた月数分増額されます。

今回の改正で、2022年より繰下げ受給の受給開始年齢の上限が
70歳から75歳に引き上げられることになりました。
また、繰上げ受給については減額率が現行の0.5%から0.4%に緩和されます。

【改正前】
繰上げ受給:年金の減額率=(繰上げ請求月~65歳になる前月までの月数)×0.5%
繰下げ受給:年金の増額率=(65歳になる月~繰下げ請求月の前月までの月数)×0.7%

【改正後】
繰上げ受給:年金の減額率=(繰上げ請求月~65歳になる前月までの月数)×0.4
繰下げ受給:年金の増額率=(65歳になる月~繰下げ請求月の前月までの月数)×0.7%

繰上げ受給

繰上げ受給については、減額率緩和により、
最大5年間繰り上げた場合、これまでの30%減額から24%減額となります。
たとえば、本来の年金額100万円を60歳から受け取り始める場合、
これまでは70万円に減額されましたが、改正後は76万円となります。

60歳から繰上げ受給する場合、現行の減額率ですと、
77歳を過ぎたあたりで、65歳からの本来受給の総額を下回る、
つまり、総額で損をすることになります。
改正後は、その境目が81歳過ぎになります。

そのため、繰上げ受給を希望する人が増えることが予想されますが、
繰上げ受給には、次のような大きなデメリットがありますので、
慎重に判断することが必要です。

1.繰上げ受給によって減額された年金額は一生変わらない
2.繰上げ受給後に障害の状態になっても障害基礎年金が受け取れない
3.繰上げ受給後、65歳前に遺族厚生年金の受給権が発生した場合、
65歳までは繰上げしている老齢基礎年金か遺族厚生年金のどちらかを選択しなければならない

繰下げ受給

では、繰下げ受給はどうでしょうか。
これまでの繰下げ受給では最大5年間であった繰下げ幅が、
最大10年間に拡大されることになります。
5年繰り下げた場合は42%増額ですが、10年では84%増額となります。
たとえば、本来の年金額が100万円の場合、70歳から受け取り始めるのなら142万円、
75歳から受け取り始めるのなら184万円となるわけです。

これまでは、繰下げ受給の上限年齢の70歳まで繰り下げた場合、
82歳より長生きすれば、本来受給より得することになります。
ちなみに、65歳の男性の平均寿命は84.7歳です(平成30年簡易生命表より)。

改正により引き上げられた上限年齢75歳まで繰り下げた場合は、
87歳より長生きすれば、本来受給より得することになります。
ちなみに、65歳の女性の平均寿命は89.5歳です(同表より)。

何歳まで生きられるのかは誰にもわかりませんし、
生きている間の生活も人それぞれです。
損得論はあまり意味がないのかもしれません。
現在でも繰下げ受給を選択している人は1%台しかいません。
上限年齢を75歳に引き上げても、71歳~75歳の繰下げ受給を選択する人は
それほどいないのではないかと思われます。

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