こんにちは。
日夜、資産運用で資産を安定的に増やす方法を研究している、
投資家兼ファイナンシャルプランナー牧原です。
さて、著名な芸能人である厚切りジェイソン氏ですが、
芸人であると同時に会社役員であり、
投資家
でもあります。投資家の面はあまり知られていませんでしたが、
「ジェイソン流お金の増やし方」という本を発表されたことで、
有名になりました。
しかもその資産額が多額(億レベル)に上っており、もうすでに資産からの所得のみで
生活をすることができる状態とのこと。並みの投資家ではありませんね。
資産所得のみで生活ができる状態は「上流階級」であり、
ジェイソン氏はまごうことなき「FIRE※」の民であるといえるでしょう。
※Financial Independence, Retire Early 経済的自立と早期リタイア
ジェイソン氏はリタイアしていないので正確にはFIのみ
今回は、彼の投資スタイルと、有名になったがゆえに起きた炎上事件について
考察したいと思います。
さて、彼の投資方法を理解する前に、彼自身のプロフィールを知っておかねばなりません。
1986年、アメリカ・ミシガン州出身。17歳で、飛び級によりミシガン州立大学へ入学、
イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校へ進み、
エンジニアリング学部コンピューターサイエンス学科修士課程を修了。
日本でIT企業役員として働きながら、2014年にお笑い芸人としてデビュー。
…すごい経歴ですね。ちなみにイリノイ大学は世界大学ランキングによると、
東大とか京大のレベルにあります。非常にインテリです。
彼の投資術は、非常にシンプルで、
生活にかかるコストを可能な限り小さくして、
それを米国株(正確にはVTI)への投資に充てる
というもの。投資対象も非常に絞られていてシンプル。
わたしも、投資対象はあまり増やさずシンプルな方がいいという思想は、
彼の著書からも影響を受けています。
ジェイソン氏は節約のためにコンビニには極力いかなかったり、
1駅分歩いたり、のどが乾いたら公園の水を飲んだりと、
全てはまねできないなと思うものの、根底にある
節約して投資に回す
という思想は、これはその通りだと思います。
というかこれができないといっこうに資産は増えませんね?
「Why?ジャパニーズピーポー!」というネタでおなじみのジェイソン氏ですが、
著書の中で資産を増やしたいといいながら、
生活費の改善をせず、投資をはじめる行動を起こさず、
それじゃ資産は増えないよ!
とおっしゃっています。その通りですね。日本人として耳が痛いです。
ところが、そんなそんじょそこいらの投資家ではないジェイソン氏に、
試練が訪れます。
この記事にもあるとおり、ジェイソン氏の本を理由に彼に批判が集まる結果となったのです。
なぜか?
ジェイソン氏の本が世に出たタイミングは、最悪なことに
ちょうどコロナショックから劇的に株価が回復する時期とかぶっていました。
そして、本が出たあと政策金利の上昇とともに株価は下落を始めたのです。
ジェイソン氏の本が出たのは、まさに株価のトレンドが変わるときでした。
そのため、ジェイソン氏の本を信じて(?)、自身が保有するリスク管理をせず、
「米国株は儲かる」と妄信した投機家たちが、
お前は儲かるって言ったのに、儲からないじゃないか!
と自身のリスクコントロールの怠りの責任をジェイソン氏に転嫁したのでした。
加えてジェイソン氏はTwitterで情報発信をしていたので、批判のサンドバッグ状態に…。
ジェイソン氏は著書の中で、株式市場のリスクや資金管理の重要性を説いていただけに
気の毒で仕方ありません。金利上昇は株価の下落要因なので、ジェイソン氏の責任ではありません。
SNSでもなんでもそうですが、誰かが言っていることを鵜呑みにするのは、
非常に危険ですが、こういった事件はその後も続いております。
ジェイソン氏の本は、投資をはじめたての人には非常にわかりやすいと思います。
彼の節約術も参考になります(すべてはマネできないけど)し、そのスタイルは
再現性が高いものと考えられます。
一方で、多くの投資家(投機家といってもいいでしょう)は短期目線であり、
短期的な利益を追求しがちです。そういった意味ではジェイソン氏の方法は、
わかっちゃいるけど続けられない人が多いかもしれません。
また、以下に適切な方法を説いたとしても、マーケットの状況によっては、
想定した結果を得られないこともあるということ、SNSで誰かが言ったことを
鵜呑みにしてはならないことをしっかり理解して、
資産運用をせねばならないということを教えてくれますね。
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