こんにちは中西です。
以前、紙面で国民年金の納付率の事が載っていました。
国民年金とはご存知の通り、老後生活の原資となる年金です。
しかし国民年金保険料の納付を全額免除や猶予された人が、2020年度は前年度よりなんと、26万人も増えて609万人となっています。
基礎年金制度が導入された1986年度以降、最多。
新型コロナウイルス感染拡大に対応した政府の経済対策の一環で、収入が急減した人を対象に、保険料の支払いの全部または一部を免除する特例措置を20年5月に導入したことが影響したと思われます。
国民年金の加入者は20年度末で1449万人。
上にも載せましたが、保険料の納付率は前年度より2.2ポイント上昇して71.5%。
保険料は過去2年さかのぼって納付できる仕組みで、18年度の最終納付率も8年連続で上昇し77.2%となりました。
ただ、全額免除・猶予者は納付率の算出から除外されるため、免除者数が増えても納付率を下げる要因にはならない為、全額免除・猶予者も含めた実質の納付率は実は40.7%まで下がります。
昨年からのコロナの影響で20年度は国民年金保険料の支払いを全額免除や猶予された人が過去最多となりました。国民年金は40年保険料を納めた人でも支給額の月額は6万5000円台ですし、免除を受けると将来に受け取る年金額が更に減るため、免除は苦しみからの解放ではなく、高齢期の貧困に繋がりかねない問題の先送りとなる可能性がある事を認識しておかないといけないですね。