わたしたちは将来いくら年金がもらえるのでしょうか?
年金額について、なんとなく不安を抱えている方も多いと思います。
ゆとりある老後生活を過ごすためには、年金が大いに超したことはありません。
しかし、年金が多ければそれで安心なのでしょうか?
私の前々職はJAでしたが、当時、年金を多く受け取っている方が大勢いらっしゃいました。
今回は厚生年金を「ひと月30万円以上」受け取っている人の割合についてお話させていただきます。
まずは、男女別に厚生年金の受給額を見ていきましょう。
厚生労働年金局「令和元年度厚生年金国民年金事業の概況」より
男子
女子
男女平均額:14万4268円
厚生年金を「ひと月30万円以上」受け取っている人の割合は、男子の場合0.17%、女子の場合0.007%、総数0.11%でした。
つまり、30万円以上受け取れるのは、ほんの一握りですね。
では、老後は月々いくらくらい生活費がかかり、どのくらいの金額が毎月不足するのでしょうか。
みなさんは一昨年話題となった「老後2000万円問題」をご存知でしょうか?
この問題を紐とき、老後生活費が実際不足するかどうかを見ていきましょう。
まず、金融審議会「市場ワーキンググループ」(第21回)厚生労働省提出資料から該当部分を説明すると↓
これが2000万問題の根拠です。
ただし、ここで注意したいことが3つあります。
現在85歳以上で介護認定を受ける人の割合は、59.3%と非常に多くなっています。(生命保険文化センター調べ)
また、入居時費用のある有料老人ホームに5年間入居した場合は、岡山県の相場試算で900万円以上が必要です。(LIFULL介護調べ)
長生きリスクを考えると、介護費用は備えておいたほうが良さそうですね。
さらに、賃貸派の方は老後の生活費の中に家賃も含める必要があるでしょう。
東京都の家賃相場は約8万円(ハウスコム調べ)ですので、その金額を毎月支出に加算する必要がありそうです。
なお、ご自身がどのような老後生活を送りたいかによっても、必要な金額は変わります。
上記のモデルケースは、「必要最低限の老後生活費」基準です。
公益財団法人生命保険文化センターのデータによると、ゆとりある老後を暮らしたい場合は、月々生活費が36.1万円必要という調査結果があります。
つまり、多くの方は2000万円だけでは足りないことになるでしょう。
それでは、足りない資金をどのように準備していけばよいでしょうか。ポイントがいくつかあります。
銀行金利(0.001%)で資産を倍にしようとすると、気の遠くなるほどの時間がかかります。
一方、例えば6%の運用ができた場合、より早く資産を倍に増やせます。
運用する際に大切なのが、「長期でコツコツ運用」していくことです。
金融商品は日々値動きがあります。運任せに一括で大きな資金を投資してしまうと、タイミングによっては大きな損失を被ってしまいます。
しかし、長期間毎月積立てしていくことで、そのリスクを下げることができます。
しかし、長期積み立てをしていく前提として、健康で働き続ける必要があります。
投資を続けるためには、コツコツ長期積立運用をしていく際の一番のリスクを回避することが大切になってきます。
具体的には、病気や大怪我で、介護状態になり給与を受け取れなくなった場合や給与が下がるケースを避けることです。
そのような長期で積立していく際のリスクは、保障でカバーしておきましょう。
これからの時代は、自助努力で老後資金を準備する時代になりそうですね。
その際に、何から始めればよいかわからない方も多いと思います。
情報収集も勿論大事ですが、まずは相談から始めてみませんか?
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