まず、本事件ですが、運営会社が突然解散を声明し、代表者が国外逃亡しました。
被害にあわれた方の心中を察するに、無念であろうかと思います。
一刻も早い犯人の逮捕となり真相が解明させることを期待します。
高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」の運営会社の元代表が業務上横領容疑で指名手配された事件で、
返却されていない時計は元代表が出国した1月に集中して売却されていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁は、元代表が海外逃亡を計画した上で一斉に売却したとみており、組織性の有無も捜査している。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6493949
以前にも、紹介した古典的な手口ですが「ポンジスキーム」と呼ばれる手法の一つだと思われます。
ポンジスキームはいわゆる自転車操業のこと。例えば、本件だと時計を預かっておいてレンタルせず売却し、
その売却金をオーナーに還付する…といった方法であたかもちゃんとレンタルされているかのように装うことができます。
オーナーからするとちゃんと事業が行われているように錯覚してしまうので告発のタイミングが後ずれしますし、
なにより被害者が増えて犠牲が増えます。
いまとなってはサイトが確認できませんが、トケマッチのサービス内容として、
預けた時計のレンタルが生じなかったとしても、レンタル料を約束していた
とのことです。
誰かに時計を貸し出したレンタル料をオーナーに分配する…というビジネスモデルなら理解できますが、
レンタルされなくても配当が出る…などという話がありえるでしょうか。
またこちらのサイトで検証されていましたが、
トケマッチの利回りは、18%もあったそうです。
先日のインデックス投資の話題の時に、全世界株式の平均リターンは5%程度とお伝えしました。
底から考えるとトケマッチのリターンは3倍です。異常に高いですね。
上記のサイトでも比較されていましたが、過去にあった高級車のレンタルサービス(こちらも破綻)
でも、レンタルされなくてもレンタル料が支払われる仕組みだったようです。
今後も手を変え品を変え、こういった詐欺が出てくると思います。
・その利回りが妥当か?
・ビジネスとして成立しうるか?
というポイントが詐欺か否かを見極めるに重要なポイントではないかと考えます。
またトケマッチHPによると多数のメディアに取り上げられていたようで、こういった点も被害者を増やした
原因なのではないかと思いますね。