日本人の死因のトップは「悪性新生物(がん)」です。
実はがん細胞は誰もが持っています。進行させてしまうのか抑えるのか、それは自分自身にかかっています。
がんというのは、わずかな知識で大きく運命が変わってきます。
いかに「早期発見」、「早期治療」が有効かということを知って欲しいのです。
がんになる前にがんを知ることが大切だということです。
今日本は、世界一、がんの死亡率が高く「がん大国日本」と呼ばれているのをご存知ですか?
なんと日本はがん対策においては後進国なのです。
がん対策の遅れとは、世界に比べてがんに対する人々の知識、意識、行動などが遅れているということなんですね。ヘルスリテラシーが低いと言われています。仕方ないんです。日本では学校で教えてくれなかった分野です。
がんは早期であればほとんど治る時代になってきました。今ではガン全体で2/3が治る時代になってきたんですよ!早期であれば95%が完治できる時代なのです。
モノは必ず傷みます。
車も家もそうです。必ず時間とともに痛みますよね。私の細胞、遺伝子は50年分+α、傷んでいます。表面はよくわかります。毎日鏡を見れば肌荒れからシミから…(涙)体の中の見えない処、個人の年齢とともに刻々と痛んでいく細胞、遺伝子の中で、ひとつの正常な細胞が、うまく細胞分裂ができずに死なない細胞が出来てしまう。
細胞、遺伝子の経年劣化で生まれてしまう細胞が「がん細胞」です。
そして、そのがん細胞が増殖していく病気です。
経年劣化で生まれてしまうので、がん細胞は誰もが持っているのです。
がん細胞曰く「何も悪い事なんかしてないのに…ただ生まれてきただけなのに…!!」…って。そうなんです、が…人間としてはごめんなさいなんですよね。がん細胞が増殖したら生命の危機なので。。。
がん細胞は60歳位で毎日5000個もできていると言われています。
リンパ球ができたてのがん細胞を殺しにやってきます。
しかし、加齢に伴って免疫力は低下します。免疫の細胞が駆けつけてその都度殺してくれてたけど、一つ見逃してしまった。そのたった一つ、免疫の攻撃をかいくぐったがん細胞が10年~20年かけて1センチに成長します。1センチになると検診で見つけることができます。
実は5ミリや7ミリのがんは、がんの専門医でも見つけられないのです。
10年から20年かけて1センチにまで大きくなったがんが、1~2年位で2センチ位に急成長していきます。この1センチ~2センチ、2センチまでのがんが「早期がん」です。ここまで自覚症状がない期間です。
そして、その後急激に自覚症状を出しながらがん細胞が増殖します。進行がんです。がんは、進行・末期にならないと症状をださないのです。
早期に発見できると少しの治療で完治できたりします。
大腸がんの場合でみますと、ステージ1(早期発見)とステージ4を比べるとステージ1(早期発見)だと5年生存率が97.3%もあるのです。しかし、ステージ4(進行後)だと、5年生存率が17.3%に下がってしまうのです。
早期に発見できると少しの治療で完治できたりします。手術も勿論ありますが、手術しなくても通院で副作用の少ない複数回の放射線治療や、抗がん剤と組み合わせたりして、多くのがんを治せます。放射線治療は進行したがんの痛みや出血などの症状緩和にも大きな役割を果たします。
99%健康保険なので、高額療養制度が使えるので自己負担はそこまで心配しなくてもいいのも助かります。今、見直されてきたサイバーナイフによる追尾照射は、リアルタイムにロボットががん細胞を追いかけ、正確に照射することができます。
凄い時代ですね!がんは場合によっては不治の病ではなくなってきています。
とりわけ早期に見つかれば治る可能性が大きいのです。
早期で見つけるかどうかが本当に大切だという事が分かって頂けると思います。
自覚症状のないがんを早期に発見するには何が一番いのでしょうか。
それは、元気であっても定期的に検査するしかないのです。
がんは1年から2年で急成長します。1年あるいは2年に一度に検査しておけば早期発見できるのです。
2センチまでのがん(早期がん)で治療してしまえばいいのです!
生存率がぐっと上がります。完治もあるのです。
何度も言いますが、自覚症状がない早期の段階で発見することが大切なのです。
早期発見早期治療のために、がん検診を1年~2年に1回は受診しましょう。
高い人間ドックやPET検査など10万円を超えるような検査もありますが、職場などでがん検診が受けれる方は見逃さず受診しましょう!職場などで検診が受けられない方は市役所からハガキで案内がくる「住民がん検診」を受けてください。
胃がん、肺がん、大腸がん、女性は追加で乳房、子宮頸がん、これらをきちっと受けて頂くことが大事です。
令和3年岡山市では、大腸がん検診は40歳から毎年、一般で1,170円で検査ができます。子宮頸がんは20歳~2年に1回、30歳から毎年。胃がんは50歳から2年に1回受けれます。
安価な市役所からの検査は良くないのではありません。
住民健診は科学的エビデンスがあることから税金で補助をしてもらえます。だから安いんです。
2センチまでのがん(早期がん)で治療してしまうためにも早く見つけることが重要です。
がん検診を受けたからと言って必ず見つけることができるとは限りませんが、受けないより受けるほうが早期発見の可能性がものすごく上がります。
年齢とともに増えて大きくなるがん細胞。
増殖して手におえなくなる前に発見できて治療ができるといいですね。
by yamada