2026年4月 在職老齢年金改正のポイント
2026年4月より在職老齢年金が改正されます。ポイントをまとめてみたいと思います。
- 改正の背景
- 平均寿命・健康寿命の延伸により、65歳以降も働き続けたい人が増加。
- 一方で「働きすぎると年金が減る」ため、勤務時間や収入を調整する高齢者が約3割存在。
- 高齢者の就労意欲を削がないよう、制度改正が行われた。
2.改正内容(2026年4月施行)
〇支給停止基準額の引き上げ
- 2024年度:50万円
- 2025年度:51万円
- 2026年度:62万円へ一気に11万円アップ
- ◇基準額を超えた分の「半額」が年金からカットされる仕組みは維持。
- ◇老齢基礎年金は対象外、カットされるのは老齢厚生年金のみ。
3.事例で見る影響
| 収入・年金額 | 改正前(基準51万円) | 改正後(基準62万円) |
| 月給45万円+年金10万円=55万円 | 超過4万円 → 年金2万円カット → 受給額8万円 | 基準未満 → 年金10万円全額受給 |
| 月給50万円+年金15万円=65万円 | 超過14万円 → 年金7万円カット → 受給額8万円 | 超過3万円 → 年金1.5万円カット → 受給額13.5万円 |
*改正後は「働いても年金が減らされにくい」ため、就労意欲を維持しやすい。
- 新たに約20万人が年金全額受給可能。
- 高齢者の「働きたいのに年金が減るから控える」という制約が緩和。
- 企業側も人材確保・技能継承にプラス効果。
5.注意点・リスク
- 基準額を超えれば依然として「半額カット」の仕組みは残る。
- 退職金や賞与を含めた「総報酬月額相当額」で判定されるため、一時的な高額賞与でも年金カット対象になる可能性あり。
- 老齢基礎年金はカットされないが、厚生年金部分は調整対象。
働きなが年金を受給したい方にとっては良い改正になりますね。
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By:濱尾
2025-12-01