介護は突然に!~シーズン2~

つづきです↓

 

当初の予定である、(少しだけ他の方に手助けをしていただく)ということが難しくなってきたのです。

退院後に安心して住めない自宅に、父親をひとり住まわすわけにはいかないと思いました。ただ、私たち姉妹は皆、自身の生活をするのがやっと、部屋のひとつも空きがない状況です。答えがないまま、とりあえず病院にいる父親に現状の報告をしに向かいました。

コロナ感染対策として面会は中々出来ませんが、許可を得て別室にて本人とお話をさせていだたくこととなり、姉と二人で面会しました。

以前に不用品回収業者にお願いする前にも同じように、父親の自宅にある家具、家電の写真をすべて携帯の写真に撮り、その写真を見せながらどれどれ必要なのか?(捨ててほしくないのか)本人の希望を聴きました。なるべく最低限の生活用品になるようにしました。

これも一つの終活ですね。「高齢になってくると、終活の時期も遅れて自身だけではどうしようもなくなるのだな。」と実感しました。普段、お正月とお盆のほんのひと時しか過ごすことがなかったのですが、よく見ると電球が切れていたり、冷蔵庫に古いものが目立ったり、もうご飯も以前のように作らなくなっているなと気づきました。だから、手すりや段差解消の台などの設置のために、要らないものは捨てようと考えたのです。

 

父親に写真を見せながら報告します。「これとこれを残して後は持って帰ってもらったよ。それとこれ見て。すごい大きい穴が空いて…困ったな。お父さんは、退院したらまたこの家に帰ってやっていけそう?前にも少し言ったけど、もう一人じゃなくて誰かに助けてもらったらいいと思うけど、病院みたいにいつも誰かがいてご飯も3食出てくるのとどっちがいい?」

少し間があった。十分理解はしている様子で、「もうあの家もだめじゃろうのう…」とだけ言葉があり考える様子だった。その後も再度同じような質問をしてみたが、同じような反応で、その様子を見ていた姉たちが、「さっきから家に戻るのは不安そうよ」と言いました。本人が嫌がることはしたくなかったから慎重に気持ちを聴いてあげたいと思った。

ここで、ようやく退院後に自宅にもどって、週に数日デイケアサービスとか通所リハビリ等を利用して支援するという線が消えたのでした。

 

そこで、自宅の代わりの施設を探すことになりました。父親の介護状態でも入れる施設で、現在の身体の状態を維持するか出来れば回復に向かう方向で考えたい。だが、施設の月々の料金等を本人の月々の年金額で賄えないと困ります。それと、施設への通いやすさです。私たち姉妹のそれぞれの生活環境での通いやすさもとても重要です。近いと何かの時に行きやすいですし、私たち姉妹はまだまだ働かないとリタイヤできない年齢、環境ですので、その月々の費用が安くて施設の条件がよく、なおかつ通いやすいところを探すのが大変でした。

介護の関係のことが何もわからない中、ここまでやってきましたが、今度は施設探しです。どんな施設が父の介護状態で入れるのか?どんなふうに過ごしてほしいのか?などで費用以外でも色々違うのだなと初めて知りました。ここで考え着いたのが「ケアハウスとデイサービス等」の組み合わせで支援してもらうことでした。

 

ケアハウスは月々の費用が比較的低額であり、そちらで食事が毎日3食出て、自身の部屋もありプライベートの確保も出来る個室には、トイレとお風呂、小さいですがキッチンもあり高齢者の寮という感じで、見学にいくつか行かせていただきましたが大変驚きました。初めて知る介護事情…

ケアハウス探しも、リストを地図でみて近い順に電話しました。それと現実には部屋に空きがあるかどうか?

正直、現状は厳しく、順番待ちの状況でした。困りました。病院から退院をすすめられていたからです。「何月何日までには退院してください。」とのことで、私も自宅に帰ってや電話出来るときに電話をして空き状況や見学の申し出をしてまいりました。

期限があることや費用面で思うような施設がないと困ると不安な中、一件だけタイミングよく空きがあり、見学に行くとご担当の方、施設共にとても感じがよく「ここだ!」と思いその場で申込みをしました。

申込みをすると、父がそちらにお世話になった時に本当に他の入所者の方々等とうまく調整して暮らせるか?ということを判断しないといけません。時間がせまっているのでご担当の方もすぐにご対応くださり、病院まで足を運んで父と面会をしてくださいました。ありがとうございました。

 

その後、施設内で話し合った結果が一週間ほどで回答が出るとのことでした。ここまで来て期待しないことはできずに待ちました。

結果は今回は入所は難しいとのこと。ショックだった…

それは、他のケアハウスもだめだったってことのように思えて、今まで急いで時間を割きながらここまで来た思いが抜けていった…

 

つづく

 

杉本でした(^^)/

2022-12-19