未使用の銀行預金はありますか?それを整理する時が来ました。
「銀行口座は無料で使える」時代は終わりつつあります。
ほとんど使わない銀行などの預貯金口座を持っている方は多いでしょう。
以前のブログで休眠口座のことを書かせて頂きました。
1万円以上残高があっても国のお金になって取り返せない貯金もあることもお話ししました。
今回は、一定期間利用していない不稼働口座(「未利用口座」と言います)は、勝手に残高が無くなって自動解約されてしまうかもしれないというお話しをします。
超低金利時代の今、銀行本来の業務(貸出利息など)での収益が激減しました。そんな中、銀行が預貯金者の口座を維持・管理するには、システムでデータ管理をするなど、1口座あたり年間2000円~3000円のコストがかかっています。驚きですね。今まで無料で使わせてもらってたんですね。
そして最近では、その未利用口座などが、マネーロンダリング(麻薬取引、脱税、粉飾決算など不正に得た資金の出所を口座間を転々とさせ不明にする工作行為)や特殊詐欺などの金融犯罪に使われることも巧妙化してきました。そのため預貯金口座を守る管理コストがさらに増えている状態です。
大切なお客様の口座が不正利用されてしまうリスクがあるなら、使っていない口座は解約して欲しいというのが金融機関の狙いです。
私たちも、使っていない自分名義の口座が、知らないうちに(放っているので気付かない)悪用されたくないですよね。
金融機関は手数料を課すことにより、使わない口座を解約する人が増えてくれることを期待しています。
そんなことがあり銀行は、使っていない預金者の口座残高から維持管理費用として管理手数料を徴収することに踏み切りました。手数料を引く残高が無い口座は自動解約にする銀行もでてきました。今後は、残高があったはずの口座なのに、お金は無くなって知らないうちに解約になってしまっていた、なんてことがあるかもしれません。
りそな銀行では、2004年4月1日以降の新規開設口座を対象に、一定期間利用のない不稼働口座について「未利用口座管理手数料」として年間1200円(消費税別)の手数料を徴収しています。もし口座残高が手数料未満の場合は、口座残高を手数料の一部として徴収し、口座は解約になります。
2020年には、みずほ銀行と三井住友銀行が、2021年には三菱UFJ銀行も年1,000円超の手数料を課すことにしました。この流れは、地方銀行や信用金庫にも広がりを見せています。
放っておくと残高から手数料分が徐々に引かれます。
長野県が地盤の八十二銀行では新規に開設した口座だけではなく、既存の口座も対象にしました。
その放ったらかしの口座ですが、昔何かの引落し口座に指定していた場合、引き落しが出来なかった時のためにカードローンなど付けていませんか?
「引き落しの時に入金忘れで引き落しが出来なかったらいけないので、残高が無くてもカードローンの方から引き落しできますよ」とか何とか言われて付けていると、知らないうちにカードローンでお金を借りていることになります。もちろん利息が付きます。手数料の引落しがそのローンから設定金額まで引き落しされるなんてことになると…怖い怖い。
上手に使えば役に立つカードローンですが、放置口座には不要の代物です。
と、いうことで、自分が持っている口座を把握して、今後使う予定がない口座は、年々手数料を引かれて挙句自動解約されてしまう位なら、残高があるうちに解約してしまいましょう。
通帳が無かったり、どの印鑑を使っていたか分からなくても、身分証明書などで本人の口座だと特定されれば解約できます。遠くて窓口に行けれない場合も必要書類等郵送してもらい、近くの金融機関にて解約手続きができることもあります。苗字が変わったり転居していたりすると、金融機関からの重要な通知も届かなくなっているので注意が必要です。
まずは該当の金融機関に問い合わせてみましょう。
使っていない口座を解約したらお金の流れがよくわかるようになり、家計管理も楽になります。残高分の臨時収入が入ったなら、せっかく起きたお金さんに働いてもらう事も可能です。お金を増やしていける家計になるという事です。
寝ているお金には起きてもらい、家計の助けになって欲しいですね。
by yamada