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相続事業部立ち上げました!
みなさんご存じの通り、日本の人口は、2008年をピークに減少に転じました。若年者の減少と高年齢者の人口が増加する過酷な時代になってまいります。今後も、ますます人口は減り続けさらに人口は1900年代後半ごろの1億人を割る水準に戻るという見込みとなっております。
そこで、今後の人口減少で大事なのは、リタイヤ後の生き方になると思います。
いかに心と体を健康に維持していくか?が大事になりますね。運動も大事なことはもちろんですが、身体だけ鍛えてもどうにもならないようです。いつまでもおいしく食事が自分の口から摂取できるように口腔ケアも大事だとか?人とのコミュニケーションも大事だとか?声を出すことも大事だとか?
そこで、「終活」から「円満相続」までサポート出来るように相続事業部を立ち上げました。特に「終活」では、今までの自身の物(身の回り品、自宅、お墓、お仏壇)の整理だけでなく、終活ノートを作成することで、ご自身の今までの人生の振り返りやこれからの自分自身の生き方を見つめ直し、どのように生きたいか?を決めていくことをいっしょに考えて行きます。
この他、さまざまな企業さまと連携してお客さまに喜んでいただけるようにいたします。
岡山ファイナンシャルプランナーズにご相談することで、生まれてから年齢を重ねてからもずっとサポートできる会社になれるよう努力してまいります。親御さんや周りのご親族の生前整理や相続に関わることになった方は、ぜひ弊社を思い出してくださいね。ご相談お待ちしております!!
杉本でした(^^)/
エヌビディア決算と、アメリカ株の11月、12月の過去平均リターン?
みなさん、こんにちは!
いつも資産運用の情報をお伝えしている末藤です。
今朝、アメリカの注目企業の4半期決算が発表されました。
半導体大手企業であるエヌビディア(NVIDIA)の決算です。
売上が前年の同じ時期に比べて1.9倍の350億8200万ドル(約5.5兆円)、最終的な利益も2.1倍の193億0900万ドル(約3兆円)と、いずれも過去最高でした。
聞いてもあまりイメージできないくらいの凄い数字ですね。。。
まさに昨今のAIブームを象徴する会社といえるでしょう。
コロナ禍以降、株価は10倍に達し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いのエヌビディア。
ただ、あまりに市場の期待が高すぎて、今後3か月の売上の見通しも良かったにもかかわらず、決算発表後に6%株価が下がるという反応を見せました。
株式市場は分からないものですね。。。
そこで今回はアメリカの株についての話題ということで、アメリカ株の年末に向けた過去平均リターンについて簡単に触れていきましょう!
【11月の平均リターン】
過去数十年の平均リターン・・・約1.5%から2%程度上昇
アメリカ株は11月において、過去データからは比較的良好なパフォーマンスを示しています。
“サンクスギビングラリー”
特に、アメリカの重要な祝日である感謝祭(11月第4木曜日)があり、この時期に多くの小売業者がセールを行うなど、企業業績向上の季節的な要因があります。感謝祭の翌日であるブラックフライデーはクリスマス商戦の始まりを告げる日となっており、消費者の購買意欲が高まります。
最近は日本でも浸透してきていますよね、ブラックフライデー
【12月の平均リターン】
過去数十年の平均リターン・・・約1%から1.5%程度上昇
12月もまた、年末に向けての株価上昇が期待される時期です。
“年末ラリー”
特に年末のボーナスやそれを見越した投資家のポジティブ心理が影響して、株式市場は活況を呈することが多いです。
あわせて今年は特殊な事情がもう一つ
ドナルド・トランプが次期大統領と決まった大統領選の影響です。
こちらについても過去のデータを見てみると、結果発表後、株式市場は一般的に上昇する傾向があるようです。特に選挙結果が市場にとってポジティブなものだと当然株価は大きく上昇します。
今回もトランプの減税政策や規制緩和を期待したポジティブな反応を見せていました。
(ただ、インフレの再燃を招くのではないかという疑念もあり、その後、様子見の状況になっています。)
これらの情報をもとに、ご自身の投資戦略を考えられてみてはいかがでしょうか!
それではまた次回お会いしましょう。
末 藤 丈 晴
※投資は自己責任でお願いいたします。
※エヌビディアの企業情報
アメリカのカリフォルニア州に本社を置くテクノロジー企業
主にグラフィックスプロセッサ(GPU)の設計と製造を行っている。
GPUは、画像や映像を生成するために使用されたり、複雑な計算を迅速に処理することが可能。
ゲームの高品質なグラフィックスを実現するために高性能なGPUが必要。AIモデルのトレーニング、深層学習においても、大量のデータを効率的に処理することができるため、GPUが使われている。
最新の時価総額世界第1位の銘柄である。
主な競合には、AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)やIntel(インテル)などがあるが、特にAI市場においてリーダー企業となっている。
日本の『富裕層』ってどれくらいいるの?
日本では、低金利が続く一方で物価は上昇しており、お金の価値が目減りする一方で、日々の生活費が増加しています。
多くの人が日常の買い物で、物価の上昇を肌で感じているのではないでしょうか。
すぐに給料が増えない限り、家計はますます厳しくなるばかりです。このようなインフレリスクに対応するため、NISAやiDeCoなどの制度を活用し、資産運用を始める人も増えています。
お金が増えにくいとされる現在の日本ですが、実は1億円以上の純金融資産を持つ「富裕層」の割合は年々増加しています。
今回は、純金融資産1億円以上を持つ「富裕層」が日本にどのくらい存在しているのか、またその増加要因についてみていきたいと思います。
さらに、富裕層に共通する特徴を取り上げ、どのようにして資産を守り増やしているのかもご紹介して皆さんの資産防衛のヒントになればと思います。
出所)国税庁 「国税庁統計年報書」、総務省 「全国家計構造調査(旧全国消費実態調査)」、
厚生労働省 「人口動態調査」、国立社会保障・人口問題研究所 「日本の世帯数の将来推計」、
東証 「TOPIX」 および 「NRI生活者1万人アンケート調査」 、「NRI富裕層アンケート調査」等よりNRI推計
SNSの普及により、一般の人々が富裕層の生活を垣間見る機会が増えました。彼らの豪華なライフスタイルや、成功を社会に還元しようとする強い意識に触れ、驚かされることも多いのではないでしょうか。
では、日本にはどれくらいの富裕層が存在しているのでしょうか?
野村総合研究所の調査によると、日本には純金融資産1億円以上を保有する富裕層が約148万5000世帯おり、全体の約2%にあたります。
その内訳は次の通りです:
- 超富裕層(資産5億円以上):9万世帯(総額105兆円)
- 富裕層(資産1億円以上5億円未満):139万5000世帯(総額259兆円)
- 準富裕層(資産5000万円以上1億円未満):325万4000世帯(総額258兆円)
- アッパーマス層(資産3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯(総額332兆円)
- マス層(資産3000万円未満):4213万2000世帯(総額678兆円)
純金融資産が1億円以上5億円未満の「富裕層」は全体の約2.6%にあたる139万5000世帯、さらに5億円以上の「超富裕層」は約0.2%の9万世帯を占めていることがわかります。
また、2005年に86万5000世帯だった富裕層は、2021年には148万5000世帯に増加しており、この16年間で約62万世帯が新たに富裕層に加わりました。このように、富裕層は年々増加傾向にあります。では、生活が厳しくなりつつある中で、富裕層が増え続けているのは一体なぜなのでしょうか?
富裕層が増加する理由
ここまで、2005年から2021年にかけて、富裕層は増加していると説明してきました。
では、富裕層や超富裕層が保有する資産の総額の推移も確認してみましょう。
- 2015年:272兆円
- 2017年:299兆円
- 2019年:333兆円
- 2021年:364兆円
このように、着実に増加していることがわかります。この増加には、いくつかの要因が考えられます。以下に、日本で富裕層が増加した主な理由を解説します。
経済成長と資産形成の機会の拡大
2005年以降、日本の経済は緩やかながらも成長を続けてきました。この成長に伴い、NISAやiDeCoといった税制優遇制度が導入され、個人が資産形成に取り組むための機会が増えています。この結果、多くの人が投資を始め、資産を増やすことが可能になりました。また、株価の上昇が資産価値を押し上げ、早い段階で投資を始めた人々は大きな利益を得たこともあるでしょう。このような制度や市場の動向を上手に活用した人々が富裕層に加わり、全体として富裕層の増加を後押ししていると考えられます。
相続や贈与
また、富裕層の中には、相続や贈与によって多額の資産を受け継いだ人も多くいます。日本の高齢化が進む中で、親世代から子世代への資産の引き継ぎが増加し、これが富裕層の増加に繋がっていると考えられます。たとえば「祖父母の遺産を分配された」「親から結婚祝いとして数百万円を受け取った」といった例は一般家庭でも見られ、こうした形で意図せず富裕層の一員となるケースもあるのです。加えて、生前贈与による相続税対策が行われた家庭では、若い世代の資産形成が後押しされている可能性もあります。ここからは、富裕層に共通する3つの特徴について解説します。
行動は「戦略的」
富裕層の多くは、資産の管理や運用に非常に慎重です。リスクを軽減するために、さまざまな観点から検討を重ね、自分の資産状況を常に注視しています。
2024年からは新NISAがスタートしましたが、実際には「周りに流されて米国株だけを買い続けている」方も多いかもしれません。
しかし、安定した資産運用を行うためには、資産の配分(ポートフォリオ)をバランスよく管理することが重要です。
投資信託には株式だけでなく、債券や不動産といったさまざまな資産も含まれています。今一度ご自身のポートフォリオを見直し、リスクが分散されているかどうか確認してみることをお勧めします。
陰に「頼れる専門家」がいる
先ほどの調査によると、日本の富裕層の多くは事業オーナー(起業家)であるケースが多いことが分かっています。特に、純金融資産1~5億円の富裕層のおよそ3分の1は事業オーナーです。また、富裕層は金融機関をはじめとした多くの専門機関に相談する機会が多く、困ったときに「頼れる専門家」が身近にいることも特徴です。
今はインターネット検索で多様な情報が簡単に手に入る時代ですが、やはり専門家に相談することが効率的な資産形成の近道といえるでしょう。プロのアドバイスを受けることで、より確実で効果的な資産運用が可能になります。
「学習をし続ける」
これまでの経験から、富裕層の多くは自己啓発や学びへの意欲が非常に高く、常に最新の情報やスキルを取り入れることに熱心です。
読書に加え、セミナーやワークショップにも積極的に参加し、自身の知識を深めるために積極的に投資をしています。
こうした学びの姿勢が行動力につながり、人脈を広げ、結果として大きな利益をもたらすこともあるでしょう。
私も、あれこれ考えるよりまず行動することを心がけ、興味のある分野には積極的に挑戦していきたいです。
おわりに
今回は、純金融資産1億円以上の富裕層の割合や共通する特徴について解説してきました。現在の日本では、預金だけでは資産はほとんど増えないため、資産運用を始める人が増えています。しかし、富裕層であれ一般層であれ、リスクを十分に考慮した上で運用することが重要であることは変わりません。
すでに資産運用を始めている方は、他人の真似に頼らず、自分に適したリスク配分で運用ができているか、今一度確認してみましょう。
また、資産を増やすことに注目が集まりがちですが、病気やケガなど予期せぬ事態が起きた際に、増やした資産を大きく取り崩すことがないように、同時に適切な保障を備えることも大切です。
どのような未来が訪れても生活に困らないよう、資産運用と保障のバランスが取れた計画を立てることが理想です。
今回は富裕層についてご紹介しましたが、資産を増やすこと自体が最も大切というわけではなく、自分が幸福に生活するために必要なお金を準備することが重要です。人によって必要な資産は異なりますので、自分の目標を達成するための資産運用を心がけていきましょう。
新紙幣によるキャッシュレス化促進って?
2024年7月3日、財務省と日本銀行は約20年ぶりに一万円札、五千円札、千円札の新紙幣を発行しました。今回の改刷で特に注目されるのは、紙幣に描かれる人物の変更や、立体ホログラムの導入です。
具体的には、一万円札には渋沢栄一、五千円札には津田梅子、千円札には北里柴三郎が採用されました。千円札と五千円札は20年ぶり、一万円札は40年ぶりのデザイン変更です。
では、政府はなぜこのタイミングで紙幣デザインを刷新したのでしょうか。その背景には、さまざまな目的や意図が存在します。
国立印刷局「新しい日本銀行券特設サイト」 より
紙幣デザイン変更の目的
新紙幣の導入には多額のコストがかかるため、一見すると大きなメリットが感じられないかもしれません。しかし、今回の紙幣刷新にはいくつかの重要な狙いが存在します。ここでは、その中から2つの主要な目的を取り上げます。
紙幣デザイン変更の目的① キャッシュレス化の促進
まず考えられるのは、キャッシュレス化を後押しするための施策です。
【参考】新紙幣がキャッシュレス推進に繋がる理由
一見すると関係が薄そうな「キャッシュレス決済の促進」と「新紙幣発行」ですが、実際には関連があります。
新紙幣が発行されることで、小売店やATMなど現金を扱う機器を持つ場所では、それらを新紙幣に対応させるためのコストが発生します。特に、個人経営の店舗の券売機やバスの精算機などでは、その負担が大きいといえるでしょう。すでに、新紙幣や新500円玉が使用できない店舗を目にした方もいるかもしれません。
このような更新コストや対応の手間が、現金利用の煩雑さを事業者や消費者に意識させ、結果的にキャッシュレス決済への移行を後押しする要因となり得ます。
紙幣デザイン変更の目的② タンス預金の動きを促進
キャッシュレス化の促進以外にも、もう一つの狙いとして考えられるのが「タンス預金の動きを活性化させること」です。
タンス預金とは、家庭内に保管されている現金のことを指します。日本では数十兆円規模のタンス預金が存在するといわれ、これがマネーロンダリングや脱税の温床になるリスクもあります。政府としては、こうした現金を経済活動に引き戻し、その流れを把握したいという狙いがあります。
新紙幣の導入によって、「旧紙幣が使いにくくなる」といった心理が働き、タンス預金されていた現金が消費や預金に回ることで、経済を活性化させると同時に、政府が資金の流れをより把握しやすくする効果が期待されます。
タンス預金に潜むリスクとは?
タンス預金には、空き巣被害や自然災害によって現金を失うリスクが伴います。銀行に預けていれば、1,000万円までペイオフの対象として保護されますが、自宅に保管している現金はその対象外です。
さらに、家族に知らせず多額の現金を保管しておくと、相続時のトラブルを招く恐れがあります。加えて、現金を手元に置いておくだけではインフレに対抗できず、資産価値が目減りするというデメリットも存在します。
では、新紙幣を利用する際に、どのような点に注意すべきでしょうか?
一般的な専業主婦世帯のお財布事情とは
2024年も宜しくお願い致します!
最近は結婚後も働く女性が増え、専業主婦世帯は年々減っています。
私の妻も数年前からパートタイマーとして働いています。
独立行政法人労働政策研究・研修機構がまとめた資料によると、1960年代の専業主婦世帯の数は1100万世帯を超えていますが、2022年における専業主婦世帯数はその約半分の539万世帯です。一方で、共働き世帯は1960年には約600万世帯でしたが、2022年には1262万世帯まで増えています。
では、減り続ける専業主婦世帯はどのような生活を送っているのでしょうか。
今回はは、専業主婦世帯の年収と貯蓄額・負債額を紹介します。
貯蓄の内訳なども解説するので、良かったら参考にしてみてください。
専業主婦世帯の年収はいくらか
まずは、専業主婦世帯の年収を確認しましょう。
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果ー(二人以上の世帯)」によると、夫のみ有業の世帯(専業主婦世帯)の平均年間収入は709万円です。
一方で、共働き世帯の平均年間収入は842万円となっています。共働き世帯に比べると専業主婦世帯の収入は少ないですが、夫のみ働いていて709万円の年収があるため、比較的高年収の夫を持つ世帯が専業主婦世帯となっていることがわかります。
専業主婦世帯の貯蓄はいくらか
次に、専業主婦世帯の貯蓄をみてみましょう。
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果ー(二人以上の世帯)」によると、夫のみ有業の世帯の平均貯蓄額は以下のとおりです。
- 預貯金 1045万円
- 生命保険など 319万円
- 貸付信託・金銭信託 8万円
- 株式 124万円
- 債券 27万円
- 投資信託 91万円
- 金融機関外 50万円
- 合計 1664万円
預貯金や生命保険、株式などを含めた貯蓄額の平均は1664万円です。共働き夫婦世帯の平均貯蓄額は1450万円のため、専業主婦世帯のほうが214万円貯蓄が多くなっています。
共働き世帯のほうが家事などに割ける時間がなく外食が多くなり、支出が高額になるのかもしれません。
また、専業主婦世帯の貯蓄の内訳としては預貯金が1045万円ともっとも多く、全体の約63%を占めています。次に生命保険などの割合が高く、預貯金と生命保険などの合計の割合は全体貯蓄額の約82%です。
専業主婦世帯に限ったことではないですが、投資を積極的におこなわない日本人の傾向がデータとしてよくわかります。
専業主婦世帯の負債はいくらか
専業主婦世帯の貯蓄を確認しましたが、負債はいくらあるのでしょうか。総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果ー(二人以上の世帯)」によると、夫のみ有業の世帯の平均負債額は以下のとおりです。
夫のみ有業世帯の平均負債額
- 住宅・土地のための負債 859万円
- 住宅・土地以外の負債 50万円
- 月賦・年賦 17万円
- 合計 926万円
合計の平均負債額は926万円で、住宅・土地のための負債(住宅ローン)の占める割合が90%を超えています。また、持ち家率は77.9%で、多くの世帯が家を住宅ローンで購入しているのが実態です。
共働きも検討しよう
専業主婦世帯の貯蓄額や負債額を確認しましたが、専業主婦世帯では貯蓄や負債以外にもデメリットがあります。
それは、将来もらえる年金額が少ないことです。年金は現役時代の平均年収などによって受給額が決まるため、共働きか片働きかによって夫婦としてもらえる年金合計額には大きな差が出ます。
モチロン家庭によって事情は様々なので一概にどちらがいいとはいえませんが、老後の生活を見据えると共働きを検討してみてもいいかもしれません。
気になる方は弊社のライフプラン相談で、将来の収支予測や不安を解決してみては如何でしょうか?
年金から天引きされるものとは? 実質の手取り額
老後の生活に欠かせないものの一つが「年金」です。
改めておさらいですが、国民年金は、日本における厚生年金制度の一部です。国民年金は、国民の社会保障制度の一環として、年金受給資格者に対して給付金を支給するための制度です。国民年金の費用は、被保険者(加入者)と雇用主(もしくは個人事業主)が負担します。
国民年金から受けられる給付金は、加入者が一定の条件を満たすことによって老齢年金や障害年金として支給されます。これらの給付金は、将来の年金生活に備えるために積み立てられたものであり、年金生活を支えるための一部として重要です。
では自分の場合、厚生年金や国民年金(老齢基礎年金)がいくらくらい受け取れるかご存知でしょうか。
自分の年金見込額は、誕生月に送られるねんきん定期便で確認することができます。またねんきんネットを活用すれば、いつでもどこでも確認可能です。
しかし、年金には「天引き」されるお金があるということは意外と知られていません。日々、働いて受け取るお給料のように、額面より実際に受け取る年金額は少なくなるでしょう。
そこで今回は、将来受け取る年金でがっかりしないように、年金からなにが引かれているのか確認していきます。
1. 厚生年金と国民年金のしくみとは
公的年金には「厚生年金と国民年金」があり、下図のとおり2階建ての構造をしています。
画像は厚生労働省より
1.1 国民年金
- 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直し)
- 年金額:納付期間によって決定。2023年度の満額は月額6万6250円(67歳以下の場合)
なお、第3号被保険者は保険料納付の義務がありません。
1.2 厚生年金
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定
公務員や会社員などの第2号被保険者は、国民年金に上乗せして2階部分の厚生年金にも加入します。
現役時代の報酬に応じた等級で厚生年金保険料が決まり、加入期間や納めた保険料によって、受け取れる年金額が決まるというしくみです。
現役時代の加入状況に応じて老齢年金額が決まりますが、そこから天引きされるお金があります。
2. 厚生年金と国民年金から「税金と社会保険料」が天引き
厚生年金や国民年金から天引きされるお金は、主に次の5つです。
2.1 所得税および復興特別所得税
障害年金や遺族年金は非課税ですが、老齢年金は雑所得となり、65歳未満なら108万円、65歳以上なら158万円を超えると所得税が課税されます。
また「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成23年法律117号)」により、所得税の源泉徴収の際に併せて復興特別所得税もかかります。
これらは年金から源泉徴収されます。
2.2 個人住民税
同じく障害年金や遺族年金を受給する場合は非課税ですが、老齢年金の所得が一定以上※となれば、住民税も課税されます。
住民税も基本的には年金からの天引きで納めます。
※基準となる所得は前年のものを参照します。
2.3 介護保険料
原則として年金年額が18万円以上の方は、介護保険料も年金から天引きされます。
介護状態になれば介護保険料の支払いが終わると勘違いする方もいますが、支払いは一生涯続きます。
そもそも介護保険料が天引き対象とならない場合、他のお金も天引きされません。
2.4 国民健康保険料(税)
国民健康保険とは、協会けんぽや健康保険組合などの会社の保険に加入していない方が加入する公的健康保険です。
65歳から74歳までの世帯の場合、原則として、国民健康保険の保険料(税)も年金から天引きされます。
2.5 後期高齢者医療制度の保険料
同じく健康保険として、原則75歳以上の方が加入する「後期高齢者医療制度」の保険料も年金天引きの対象です。
※国民健康保険や後期高齢者医療制度は、申請により普通徴収(納付書や口座振替)に変えられる自治体もありますが、それでも支払いの義務はあるため、実質年金天引きと負担は変わりません。
※国民健康保険と後期高齢者医療制度はいずれかの加入になるため、同時に天引きされることはありません。
実際に天引きされるお金は、6月上旬に送付される年金振込通知書で確認できます。また、年金の額面や天引きの金額、手取り額は年度途中でも変更になります。
自治体から送られる決定通知書や、年金機構から送られる年金振込通知書などを必ず確認するようにしましょう。
3. 国民年金の受給額(額面)は月額平均で5万円台
ここで気になるのは、そもそもの年金額面です。国民年金の平均月額は、2021年度末時点で5万6368円となりました。詳しく見てきましょう。
厚生労働省年金局の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にします。
3.1 国民年金の平均受給月額
平均年金月額:5万6368円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4346円
3.2 国民年金月額階級別の老齢年金受給者数
- 1万円未満:7万27人
- 1万円以上~2万円未満:28万4152人
- 2万円以上~3万円未満:90万3006人
- 3万円以上~4万円未満:274万9550人
- 4万円以上~5万円未満:463万6048人
- 5万円以上~6万円未満:791万730人
- 6万円以上~7万円未満:1500万3006人
- 7万円以上~:187万2466人
男女ともに、ボリュームゾーンは6万円~7万円未満です。平均よりは実態の方が多いようですが、それでも年金だけで暮らすのは心もとないと感じる金額です。
では2階部分の厚生年金にも加入していた場合、受給額の合計は額面でどれほどなのでしょうか。
4. 厚生年金の受給額(額面)は月額平均で14万円台
同様に厚生労働省年金局の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金の額面も見ていきましょう。
※厚生年金の金額には、国民年金部分も含まれています。
4.1 厚生年金の平均受給月額
平均年金月額:14万3965円
- 男性〉平均年金月額:16万3380円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4686円
※国民年金の金額を含む
4.2 厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数
- 1万円未満:9万9642人
- 1万円以上~2万円未満:2万1099人
- 2万円以上~3万円未満:5万6394人
- 3万円以上~4万円未満:10万364人
- 4万円以上~5万円未満:11万1076人
- 5万円以上~6万円未満:16万3877人
- 6万円以上~7万円未満:41万6310人
- 7万円以上~8万円未満:70万7600人
- 8万円以上~9万円未満:93万7890人
- 9万円以上~10万円未満:113万5527人
- 10万円以上~11万円未満:113万5983人
- 11万円以上~12万円未満:103万7483人
- 12万円以上~13万円未満:94万5237人
- 13万円以上~14万円未満:91万8753人
- 14万円以上~15万円未満:93万9100人
- 15万円以上~16万円未満:97万1605人
- 16万円以上~17万円未満:101万5909人
- 17万円以上~18万円未満:104万2396人
- 18万円以上~19万円未満:100万5506人
- 19万円以上~20万円未満:91万7100人
- 20万円以上~21万円未満:77万5394人
- 21万円以上~22万円未満:59万3908人
- 22万円以上~23万円未満:40万9231人
- 23万円以上~24万円未満:27万4250人
- 24万円以上~25万円未満:18万1775人
- 25万円以上~26万円未満:11万4222人
- 26万円以上~27万円未満:6万8976人
- 27万円以上~28万円未満:3万9784人
- 28万円以上~29万円未満:1万9866人
- 29万円以上~30万円未満:9372人
- 30万円以上~:1万4816人
厚生年金の場合「男女差が約6万円ある」「個人差が大きい」ことが特徴的です。
現役時代の収入や加入期間で保険料が決まるため、国民年金よりも個人差や男女差が出やすいと考えられます。
5. 年金だけに頼らない老後対策を
今回は、将来受け取る年金からなにが引かれているのか確認していきました。年金だけでは老後の生活に足りない、と感じた方が多かったのではないでしょうか。
年金だけに頼るのではなく、年金以外の備えをしておきましょう。
例えば、初心者の方でも始めやすいつみたてNISAやiDeCoなど、将来に向けた資産運用をはじめることも重要です。
資産運用は投資になりますので絶対とは言い切れませんが、長期でコツコツと続けていくことでリスクを抑えていくことはできます。
資産運用といっても方法はさまざまあります。金融商品によって運用のリターンとリスクも異なります。
将来の為の資産運用を始めることは重要ですが、まずは自分にとって何があっているのか調べてみるのがいいですね。
あの時始めておけばよかったとならないように、今のうちからできることを少しずつでも始められると、明るい老後生活を迎えられるかもしれませんね。
保険のはなし この時期多い集中豪雨で被害を受けた時
夏から秋にかけては台風の発生が多くなり、洪水などの水災が発生する可能性が高くなります。
特に近年は、「ゲリラ豪雨」による被害が多くなっていることから、被害に遭った場合の補償について知りたい方もいるでしょう。
建物や家財の補償といえば火災保険がありますが、ゲリラ豪雨や集中豪雨などで受けた被害も補償対象になるのでしょうか。
火災保険は、火災による建物や財産の損害をカバーする保険ですので、ゲリラ豪雨や集中豪雨による被害に関しては一般的に火災保険の範囲外とされることが多いです。
ただし、具体的な保険契約や保険会社によって異なる可能性がありますので、契約内容や保険会社のポリシーを確認することが重要です。
ゲリラ豪雨や集中豪雨による被害が火災保険で補償されるかどうかを判断する際に考慮されるポイントは以下の通りです
- 保険の特約や追加カバー:一部の火災保険契約には、水災や風水害、地震などの自然災害に対する特約や追加カバーが含まれている場合があります。これによって、豪雨による浸水や流失などが一部補償の対象となる可能性があります。
- 水災保険:一般的な火災保険ではカバーされない水害に対して、水災保険を別途加入することで、洪水や台風による被害を補償することができる場合があります。ただし、これも保険会社や契約内容によって異なります。
- 保険の範囲外のケース:多くの場合、火災保険は火災や爆発などによる損害をカバーするものであり、豪雨による浸水や地盤の崩壊などは一般的にその範囲外とされることがあります。
- 保険金支払いの条件:被害が発生した際に保険金を支払うためには、契約内容に基づく条件や手続きを満たす必要があります。保険金の支払いに関する細かい条件や制約がある場合がありますので、保険契約書をよく確認する必要があります。
日本の6月消費者物価3.3%上昇
こんにちは お盆は皆さん如何お過ごしでしたか?
今回は日本の経済に関する重要なニュースをお届けします。
2023年の6月、日本の消費者物価が前年同月比で3.3%上昇したと発表されました。
これは、大きな見方をすれば過去数年に渡り低迷していた景気に対して明るい兆しといえるでしょう。
背景
日本経済は、バブル崩壊以降、デフレーションの長期化など様々な課題に直面してきました。
しかし、政府や日本銀行などの対策が徐々に実を結び、景気回復に向けた好材料が増えてきたと言えます。
消費者物価上昇の要因
6月に記録された3.3%の消費者物価上昇は、いくつかの要因によるものとされています。
- エネルギーコストの上昇:世界的なエネルギー価格の上昇が影響し、日本でもエネルギーに依存する産業やサービスの値上げが見られました。
- 需要の回復:新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた消費活動が回復し、需要が増加したことも物価上昇の要因となりました。
- 供給の制約:グローバルな供給チェーンの混乱や物流の問題により、一部の商品や原材料が不足し、価格上昇に繋がりました。
今後の課題
一方で、これからも日本経済が直面する課題には注意が必要です。
- インフレ率のバランス:インフレ率が過度に高まると、物価上昇によって消費者の購買力が低下し、景気回復の阻害要因となる可能性があります。
- 労働市場の改善:経済の回復に伴い、労働市場も改善されることが望まれます。雇用の増加や賃金の向上が、持続的な経済成長に繋がるでしょう。
- 持続可能な成長:経済回復を支えるためには、持続可能な成長が必要です。環境への配慮やイノベーションが経済において重要な要素となります。
6月に記録された3.3%の消費者物価上昇は、日本経済が回復の軌道に乗っていることを示す重要な指標です。しかし、今後も引き続き慎重な対応が求められる時期でもあります。
政府、企業、市民が協力し、持続的な成長と経済の安定に向けて取り組むことが、より豊かな社会の実現に繋がるでしょう。
皆さんの大切な生活を守る我々ファイナンシャルプランナーと一緒に考えていきませんか?
お年玉 子どもの『お金の管理』どうしてますか?
改めまして本年も宜しくお願いします。
お子さんのいらっしゃる家庭では、親戚等からお年玉を貰ったり、あげたりした方もいらっしゃると思います。
お年玉の平均金額はいくら?親戚の数で変動も
お年玉といえば「祖父母から貰う」というのが定番ですが、両親の兄弟姉妹つまりおじさん、おばさんが多ければ貰えるお年玉の数も増えていきます。
ある会社データ調査から、子どもが貰ったお年玉の総額は以下のようになりました。
- 1万円から3万円 97人
- 1000円から1万円 54人
- 3万円から5万円 34人
- 5万円から8万円 8人
- 1000円以下 6人
- 10万円以上 1人
1万円から3万円が半数近い97人で、次いで千円から1万円と続きました。
少子化が進み、一人の子にかけるお年玉の総額は高額になるかと思いきや、千円から3万円のゾーンが全体の約8割を占めていることになります。
お年玉に関しては「祖父母からのお年玉」を軸に、子どもの学年や親戚の数により金額の差が生じます。
また、コロナ禍もあり集まる親戚の数も以前に比べると少ないことも影響していると考えられます。
そのため、総額金額が高い子は「お年玉の単価が高い」「親戚の数が多い」という条件が揃う子になります。
お年玉以外でも現金の意味が変化している時代
お年玉の総額の違いは今も昔も変わりません。そして貰った後も大まかに「全額貯金する」「決まった金額を使えるようにして後は貯金」「全部子どもが使える」の3パターンに分かれます。
親世代が子どもの頃から今も変わらず、年末年始にお年玉の使い方を「どのように使うか」と話し合う機会が多いです。
しかし、今の子どもにとって「全て現金で欲しいものが買える」というものではなくなっています。
例えば、スマートフォンのゲームで課金をしてアイテムを購入したくても、現金ですぐに買うことは難しいです。
「あのアイテムが欲しい」と思っても、まずコンビニエンスストアなどに行き、アップルギフトカードやグーグルプレイカード、ニンテンドープリペイドカードと必要なカードを購入しなければいけません。
また、親世代でもスマホ決済が浸透し、現金を使わずに買い物をしています。そういう親の姿を今の小学生は見て育っているため、「現金で欲しいもの買える」という感覚を100%持っているわけではないのです。
お年玉は「お金の使い方」を学ぶ絶好のチャンス
IT技術の進歩で「現金を支払ってモノを買う」という、これまで当たり前だった金銭のやり取りがリアルタイムで変化しています。
「お年玉やお小遣いを使っていけば金銭感覚が勝手に身につく」という時代ではなくなってきているのです。
お年玉を全て貯金する場合でも、子どもに一部を自由に使わせるにしても、小学生の頃からお金の使い方を学ぶ重要性が高まっています。
学校ではお金の勉強に関する勉強する機会は多くありません。お正月のお年玉をきっかけにお金の管理や使い方を学んでみましょう。
話をする際は、以下のポイントが重要です。
- 貯金をするなら子ども専用の口座を作る
- 毎月500円でも貯金すると一年で6000円貯まると貯蓄の大切さを教える
- 欲しいものを買ったときの残高を考えさせる
- 使うことばかりしていると貯金額が増えず本当に欲しいものが買えなくなることを教える
一度にまとまったお金を渡されるお正月のお年玉に、嬉しくなって後先考えず使い込んでしまう子もいます。
手元に置いておくと、つい使い過ぎる可能性もあるので、計画的なお金の使い方を小学生の頃から考えましょう。社会人になってからも堅実に使えるようになります。
「お年玉を使ったらお金がなくなる」という感覚を大切に
小学生が普段使うお金と言うと、昔は駄菓子屋や文房具、漫画で使う程度でした。
しかし、今はスマートフォンでの課金など「現金を使わない」「支払った感覚がない」という新しいお金の使い方も登場しています。
親世代とは全く違うお金の使い道があるため、家庭でのお金の勉強はより大切になっています。
変貌を遂げているお金の在り方ですが、「持っている以上のお金を使おうとしない」「貯金の大切さ」という根幹部分は昔と変わりません。
お年玉を介して、お金の管理方法を話し合い、お金との付き合い方を考える機会を作ってみてはいかがでしょうか。
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児童手当 該当者は廃止になる!?
先日、お客様からの相談で『夫が独立して会社を設立したのですが、児童手当が無くなるんです!』というお話がありました。
これは先月2022年10月より、夫婦どちらかの目安年収で1200万円以上の世帯で児童手当が廃止となった事が原因です。
対象から外れた子どもは推計で約61万人と各種メディアで報じられています(2021年2月末時点)。
子どもに対する児童手当に所得制限があること、そして今回廃止になることにさまざまな意見が挙がっています。改めて児童手当について見ていきましょう。
児童手当が廃止「夫婦どちらか」年収1200万円以上で
これまで児童手当は、各家庭に以下の金額が支払われていました。
児童手当の月額
- 3歳未満:一律1万5000円
- 3歳以上小学校終了前:1万円(第3子以降は1万5000円)
- 中学生:一律1万円
上記については所得制限があり、夫婦どちらかがモデル世帯で年収960万円以上※になると「特例給付」となり、児童1人当たりで月額一律5000円となります(※児童2人+年収103万円以下の配偶者の場合)。
児童手当の所得制限については、長年さまざまな議論がなされています。
その一つが所得制限の対象となるのが「夫婦どちらか」の年収であり、世帯年収ではないことです。
夫婦のうち片方が目安年収1200万円以上であれば、10月より児童手当が廃止になります。
一方で、夫婦で年収600万円ずつの夫婦には通常通り児童手当が支払われることになります。
同じ世帯年収1200万円であっても、児童手当が支払われる家庭と支払われない家庭があるのです。
児童手当の目的と各家庭による環境の違い
内閣府によれば、児童手当の目的は以下の通りです。
「児童手当は、子ども・子育て支援の適切な実施を図るため、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的としています。
出所:内閣府「児童手当」
子育ての適切な実施を図るため、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的とした制度である「児童手当」。
しかしその「生活」は、家庭差が非常に大きいと言えるでしょう。
1人で年収1200万円以上のご家庭の場合、長時間労働など仕事が多忙な方も多く、配偶者は専業主婦(主夫)にならざるを得ない場合もあります。
また、「子どもの人数や、親や子どもの持病、体質、障害の有無」などによっては生活やかかるお金や働き方は大きく異なるでしょう。
家族の人数、育児環境、教育、体質、病気、障害など、子どもにまつわる環境は個人差が大きいもの。
「年収」という括りだけでは見えない、各家庭による事情が子育て家庭にはあるのです。
制度が行動を変えてしまうことも
世帯年収1200万円以上のご家庭では、児童手当が廃止されても、今すぐ生活に支障をきたすわけではない家庭が多いと思われます。
しかし、1人の年収が高いことで、多くの家庭が貰える児童手当が貰えなくなるという仕組みについては、複雑な感情を抱かずにはいられない方も多いでしょう。
時に、制度が人々の行動を変えてしまうこともあります。
たとえばパートで働く方が気にする「年収の壁」のように、社会保険料を払うと手取りが減るため、扶養を抜けないよう就業調整をおこなう方も多くいます。
年収の壁とは制度が違いますが、仕事を頑張ると児童手当が廃止になるという仕組みに対して、さまざまな分野でモチベーションが下がってしまう人も中にはいると考えられるでしょう。
0~15歳には扶養控除もなし
財務省によれば、「子ども手当(平成24年から児童手当へ変更)」の創設とともに、0~15歳の年少扶養親族への扶養控除は廃止されています。
16歳以上(一定要件あり)にはある扶養控除ですが、0~15歳では扶養控除も児童手当もない世帯があることを考えると、疑問を抱く方も多いでしょう。
子どもにまつわる制度について、引き続き動向を注視していきたいですね。
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