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もしもの時に備える!後悔しない「遺言書」作成で家族に安心を贈るには?

2025-09-02

皆さんは「遺言書」について考えたことがありますか?「まだ早い」「うちは揉めることなんてないから大丈夫」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、遺言書は、ご自身の大切なご家族への「最後のメッセージ」であり、残されたご家族がスムーズにその後の手続きを進め、争うことなく安心して暮らしていくための、とても大切な準備です。 

もし、遺言書がない場合、民法に定められたルール(法定相続)に従って遺産が分けられるのが原則です。ただ、「お世話になったあの人に財産を残したい」「相続人が一人しかいないけれど、残された家族に手間をかけさせたくない」といった、ご自身の想いを実現するためには、遺言書が必要不可欠なのです。

そして、せっかく遺言書を作成しても、民法に定められた形式を満たしていないと、残念ながらその遺言は無効になってしまうこともあります。

今回は、遺言書の種類とその選び方のポイントを、分かりやすく解説します。

皆さまもこの記事を参考に、是非準備してみてください。

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遺言書の種類と、それぞれの「良い点・注意点」

遺言書には、主に3つの方式があります。それぞれの特徴を知って、ご自身の状況や目的に合った最適な方法を選びましょう。

1. 自分で書く「自筆証書遺言」

    ◦ 【良い点】

        ▪ 最も手軽で、作成費用がほとんどかかりません

        ▪ ご家族に内容を知られることなく、秘密に作成・保管できます。

    ◦ 【注意点】

        ▪ 遺言書の「全文」「日付」「氏名」を、すべてご自身で書く必要があります(パソコンでの作成は原則として認められません)。ただし、財産目録については、通帳のコピーなどを添付することも可能ですが、その場合は目録の全てのページに署名・押印が必要です。

        ▪ 書き方に不備があると無効になったり、紛失・偽造・変造のリスクがあります。

        ▪ 遺言書の執行には、原則として家庭裁判所での「検認(けんにん)」という手続きが必要になります(法務局の「遺言書保管所」に預けている場合は不要です)。

2. 公証役場で作成する「公正証書遺言」

    ◦ 【良い点】

        ▪ 公証役場の公証人が関与して作成するため、法律の専門家が内容を確認してくれます。そのため、無効になるリスクが非常に低い、最も確実で安心できる方法と言えます。

        ▪ 原本が公証役場に保管されるので、紛失や偽造・変造の心配がありません。

        ▪ 家庭裁判所の「検認」が不要なので、相続手続きを非常にスムーズに進められます

        ▪ 最近では、オンラインでの申請やウェブ会議の利用、電子記録での作成・保存といったデジタル化も進んでおり、手続きの利便性が向上しています。

    ◦ 【注意点】

        ▪ 作成に費用がかかります。

        ▪ 公証役場に出向く必要があり、証人2人以上の立ち会いも必要です。(ただし、病気などで出向けない場合は、公証人に自宅や病院に来てもらうこともできます。)

3. 内容を秘密にできる「秘密証書遺言」

    ◦ 【良い点】

        ▪ 遺言書があることは明らかにしながら、遺言の内容を他人に秘密にできます

        ▪ 本文を自分で書かなくても作成可能です(代筆やパソコンでの作成も可能)。

    ◦ 【注意点】

        ▪ 遺言の内容について公証人が関与しないため、後で解釈に問題が生じる可能性があります。

        ▪ 家庭裁判所での「検認」が必要です。

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なぜ専門家と一緒に遺言書を作るべきなのか?

「遺言書は自分で書けるから大丈夫」と思いがちですが、専門家のアドバイスは、より確実で、ご自身の想いを正確に伝える遺言書作成のために不可欠です。

• 最適な方式の選択: お客様一人ひとりの状況や財産の内容に合わせて、どの遺言書の方式が一番適しているかを判断し、アドバイスします。

• 不明確な表現の回避: 「土地をあげる」ではなく「土地を相続させる」「土地を遺贈する」といった専門用語を正しく使うことで、後々の解釈の争いを未然に防ぎます。

• 財産の正確な特定: 不動産や預貯金、株式など、どの財産を誰にどのように残したいかを、登記簿謄本の記載通りに明確に記載できるようサポートします。

• 「遺言執行者」の指定: 遺言書の中で「遺言執行者」を指定しておけば、相続が発生した後の手続き(預貯金の解約や不動産の名義変更など)をスムーズに進められます。これにより、残されたご家族の負担を大きく軽減し、迅速な相続手続きが期待できます。特に相続人がお一人だけの場合でも、手続きの迅速化に大いに役立ちます。

• 財産目録の作成支援: 不動産や預貯金、株式などの資産だけでなく、借入金などの負債も含めた、正確で漏れのない財産目録の作成をお手伝いします。

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まとめ:未来の安心のために、今できること

遺言書は、ご自身の未来だけでなく、ご家族の未来への「思いやり」の形です。せっかく作成しても、無効になってしまったり、内容が不明確なために争いの種になってしまっては、ご自身の想いが伝わりません。

私たちの事務所では、お客様一人ひとりのご意向やご家族の状況を丁寧にヒアリングし、「争いを防ぎ、ご自身の想いを確かに次世代に繋ぐ」ための遺言書作成を全面的にサポートいたします。

 

漠然としたお悩みでも構いません。

「どんな遺言書が良いのだろう?」「うちの場合はどうしたらいいの?」など、少しでも遺言書についてお考えでしたら、まずは一度、お気軽にご相談ください。

未来の安心のために、私たちと一緒に最善の準備を始めましょう。

年金制度改正法案の成立で・・

2025-08-11

次回の年金支給日は8月15日。
「みんなはどんな風に年金生活を送っているんだろう?」と、ふと気になる方もいるのではないでしょうか。
今回は、総務省の家計調査など最新データをもとに、65歳以上の無職夫婦世帯の家計状況や平均年金額、貯蓄の内訳を解説するとともに、2025年に成立した年金制度改正のポイントをわかりやすくご紹介します。
「いつから変わるの?何が変わるの?」といった素朴な疑問にもお答えしながら、今後の資金計画を見直すきっかけとしてご活用いただければ幸いです。

出所:厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」


1.【年金制度の改正】いつから?何がどう変わる?ポイント解説

2025年6月13日に「年金制度改正法」が成立しました。
この改正は、働き方の多様化や家族構成の変化に対応するもので、老後の生活をより安定させるための支援強化や、私的年金制度の見直しなどが盛り込まれています。

主な改正内容を整理してみましょう。

これらの改正は、公的年金が「働き方」や「ライフプラン」と密接に関わっていることをあらためて示しています。


2.【65歳以上の無職夫婦世帯】年金だけで暮らせるの?

総務省が発表した「2024年家計調査」によると、65歳以上の無職夫婦世帯の月平均収入は25万2818円
そのうちおよそ9割、22万5182円は年金などの社会保障給付です。

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

■支出の内訳(2024年)

もっとも大きい支出項目は食費(7万6352円)で、エンゲル係数は29.8%。
その結果、毎月の赤字は3万4058円
にのぼります。赤字分は主に貯蓄を切り崩すことで補われていると考えられます。


3. 【シニア世帯の貯蓄】増えている?資産の中身はどう変化?

65歳以上の無職夫婦世帯の貯蓄額はここ数年で増加傾向にあります。

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」

■平均貯蓄額の推移(二人以上世帯)

特にこの5年間で、342万円増加していることがわかります。

■資産構成の変化(2019年 → 2024年)

増えた資産

減った資産

つまり、「定期預金から普通預金・投資商品へ」というように、資産の置き方にも変化が出てきています。


4.【年金額の現実】国民年金と厚生年金、その平均と男女差

厚生労働省「令和5年度年金事業の概況」によると、年金額には大きな個人差があります。
ここでは65歳以上が受け取る年金の平均額を見てみましょう。

■国民年金(老齢基礎年金のみ)

■厚生年金(基礎年金を含む)

現役時代の加入状況や働き方により、金額にはかなりの開きがあります。
ご自身や配偶者の見込み年金額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で早めにチェックしておきましょう。

また、公的年金には遺族年金・障害年金・繰下げ受給などの制度もあるため、若いうちから基本を知っておくことも、将来への備えになります。


5.【これからの暮らしに向けて】年金と貯蓄から考える生活設計と問題点

ただ今回の年金法案の最大の争点であった【基礎年金の底上げ】については次回(2029年)の財政検証を見て判断する、そして判断基準も明確でなく、肝心な部分は全部先送り感が否めません。
もっというと、基礎年金の底上げは(氷河期世代)等の低年金対策として必須という大義名分でしたが、専門家の話によると多くの低年金者は保険料の未納や滞納期間等でそもそも基礎年金が満額受給では無い為、基礎年金の底上げをしたとて、あまり給付が増えないどころか逆に高所得者や高年金層を含む全加入者の年金を引き上げる為に国庫負担の追加財源を投入する結果なんて事になるぐらいなら別の形(生活保障や住宅政策等)の方が効果があるのでは!というご意見は、成る程!と思いました。

とはいうものの、今回ご紹介したように、年金生活は毎月3万円以上の赤字という現実があります。
一方で、貯蓄は年々増加傾向にあり、資産運用や資産の持ち方にも変化が見られます。

老後の生活を安定させるには、年金だけに頼らず、自身の貯蓄や資産、私的年金の活用を含めたトータルでの備えが必要です。

まずは、自分が将来どれくらい年金を受け取れるかを確認し、世帯単位で家計を見直してみましょう。
将来の不安を「見える化」しておくことで、安心できる老後への第一歩になります。

【相続ドック】一宮公民館の高齢者教室で“裁判所”についてセミナーを行いました!

2025-07-17

みなさま、こんにちは!

相続ドック部門長の末藤です。

 

本日、一宮公民館にて高齢者教室の講師をつとめさせていただきました。

あいにくの雨にもかかわらず、50名以上の方々にご参加いただきました。

参加された方々には感謝申し上げます。

弊社職員の加藤とともに前後半2本立ての内容で実施しましたが、私は前職が裁判所職員ということもあり、“裁判所”の話題をとり上げました。時間の制約があったなかで、皆さま熱心に聴いてくださり、「裁判傍聴に行ってみたくなった」といった好意的なご感想をいただきました。

 

自分のこれまでの経験を地域のみなさまにお伝えできるのは、大変ありがたい機会です。

館長を始め、一宮公民館のスタッフのみなさまにも御礼申し上げます。

 

 

講演活動をしていると、講演後に具体的な相続のお悩みをお伺いすることがあります。

やはり複雑な相続対策に向けて「なにから手をつけていいか分からない」というお悩みが最も多いと実感しています。

相続ドックではファイナンシャルプランナーである我々の知見だけではなく、弁護士、司法書士、税理士等と連携して、みなさまの相続のご不安をワンストップで解決しております。

対策が後手に回ってしまい、事後的な労力とお金が凄いことになってしまったという事例が散見されますので、早めの相続対策をオススメします。

“相続はFPへ!”

相続対策を考えていらっしゃる方は、お早めに弊社相続ドックへお問い合わせください!

ライフプランを作成する際には

2025-07-07

将来の安心のために。ライフプランを立てるという選択

「お金が足りるのか」「老後は大丈夫か」——多くの人が感じるこのような漠然とした不安。その正体は、「よく分からない」という不透明さにあることが少なくありません。
しかし、将来の見通しを数字で“見える化”することで、不安はぐっと小さくなります。そこで力を発揮するのが「ライフプラン」です。

今回は、ライフイベントにかかる費用の目安や、ライフプランを立てる際のステップについて、わかりやすく解説していきます。


1. ライフプランニングとは?

ライフプランニングとは、将来の夢や希望を描きながら、その実現に必要な資金や準備を具体的に考えるプロセスです。
「なんとなく不安…」という気持ちを、「月3万円の積立でOK!」といった“行動できる目標”に変えるのが、ライフプランニングの大きなメリットです。

目標がはっきりしていない状態での貯蓄は長続きしません。でも、「5年後にマイホームを買いたい。そのために月10万円貯めよう」というような明確な目標があれば、日々の行動も変わってきます。

また、自分や家族の資産状況・収支バランスを正しく把握することは、将来の備えを考えるうえで不可欠です。
「収入を増やす」「支出を見直す」「資産運用を始める」など、さまざまな視点から理想の暮らしを実現するための方法を検討していきましょう。


2. 人生にかかるお金の目安は?

ライフプランを考えるうえで欠かせないのが、ライフイベントにかかる費用の把握です。
日本FP協会のデータによれば、代表的なライフイベントとその費用の目安は以下の通りです:

もちろん、これらすべてが誰にでも当てはまるわけではありません。
しかし、「老後資金」などのように、ほぼ全員に関わってくる費用もあります。

「どんな人生を送りたいか」「どこに住みたいか」「何歳まで働きたいか」など、自分自身の人生設計に合わせて、必要な資金をしっかり考えておきましょう。

日本FP協会


3. ライフプランを立てるための5つのステップ

ライフプラン作成は、段階的に進めれば誰にでもできます。以下の5つのステップに沿って考えてみましょう。

【ステップ1】自分の価値観や夢を言語化する

まずは「何を大切にしたいか」「どんな未来を望んでいるか」を明確にしましょう。
「安定重視」「好きな仕事を貫きたい」「子どもとの時間を大切にしたい」など、あなたの“軸”を探ることから始めます。

【ステップ2】人生のイベントを時系列で洗い出す

結婚や出産、子どもの進学、住宅購入、親の介護など、起こりうる出来事を年齢順に整理しましょう。
これにより、「いつ・どんな費用が必要になるか」が見えてきます。

【ステップ3】現在の家計状況を把握する

資産の内訳、毎月の収支、年間の貯蓄額など、現時点での家計状況を整理します。
現実をしっかり把握することで、改善の糸口も見つかります。

【ステップ4】課題を洗い出して対策を考える

現状の把握をもとに、「無駄な支出が多い」「貯金が思ったより少ない」などの課題を整理し、具体的な対策を検討しましょう。
たとえば、家計簿で支出の見直しを行ったり、副業で収入を増やすなど、実行可能な改善策を立てていきます。

【ステップ5】実行し、定期的に見直す

ライフプランは一度立てて終わりではありません。
結婚・出産・転職などライフステージの変化に応じて、プランの見直しが必要です。2~3年に1度は見直しを行いましょう。


4. まとめ

「こんな暮らしがしたい」という理想の生活を実現するためには、行き当たりばったりではなく、しっかりとした計画が必要です。
未来を“見える化”するライフプランは、その第一歩になります。

ただし、数値の設定や長期的な資金計画は、個人で行うには難しい面もあります。
もしご自身での作成に不安があるようでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
当社では、あなたに合ったライフプランの作成を全力でサポートいたします。

相続をテーマにした公民館講座を開催いたしました!

2025-06-16

先日、6月6日に大元公民館さんで「生き生きシルバーライフ」の第1回目として、”カードを通じて楽しく学ぶ相続対策”という講座を開催いたしました。座学でのセミナー等が多い中で、シニア世代の方にも楽しく相続の対策について学んでいただきたいと思い、円満な相続や修活が出来るように、「カードゲーム」を作成し、講座を開催しています!

2年前からカードゲームを取り入れての講座をカルチャークラブで始めていますが、公民館での開催は今回が初めてでした。公民館さんでの開催は、参加人数が多数になるため、より一層大人数の方に気軽に楽しんでいただけるように、全く新しい内容に変更しました。こちらの講座は、私、杉本のオリジナル講座でカードゲームもオリジナルです。公民館講座では、ババ抜きのようにカードを時計回りに相手から一枚引き、同じカードが2枚そろったら、机のうえの同じ”対策カード”の絵柄のところへ置いていき、どんな対策があるのか?を知ることが出来ます

最初はジャンケンぽん!をして、二回通りカードゲームを楽しみました。その時のみなさんの楽しそうな様子に私たちスタッフもうれしく思います。久しぶりのトランプ遊びのようなカードゲームの体験を喜んでいただき、対策カードでの振返りで、それぞれのカードのご説明「こんな役割があります」とか「こういうところを気を付けましょう」などお話ししました

みなさん真剣に耳を傾けてくださったり、うなずいてくださったり、ご質問もあったりと、とても前向きで、「相続」について関心が高いのだなと感じました。

関心があるのだけれど、誰に相談するのが一番いいのか?わからない!そういった課題がまだ高いのだとつくづく感じています。私たちも引き続き”円満相続と修活(終活)”についてもっと多くのかたに知っていただけるようにこの活動を続けてまいります。私たちといっしょに円満な相続になるように、今後も生き生きと生きられるように、いっしょにがんばってまいりましょう。応援しております!

杉本でした(^^)/ ご相談はこちらから ↓↓

岡山ファイナンシャルプランナーズはラジオに出演しています。

2025-06-09

皆さま、こんにちは!

相続ドック部門長の末藤です。

梅雨どきでジメジメする日々が続きますが、紫陽花を見に行ったり、美味しいご飯を食べたりと、気分転換ができるといいですね!

 

さて、弊社では「岡山のエリアを盛り上げていこう!」という想いのもと、各種の取り組みを行っております。高齢者さまの憩いの場をつくろうと始まった“さくらで修活”や、市内各所でのイベントへの出展なども取組みの一環です。

さらに、実はRSK山陽放送さまのラジオにも出演させていただいております。

岡山で長年、音楽を通じた福祉活動に携わってこられたボイスクリエーター松原徹さんとタイアップして、岡山のエリアのヒトやモノを発掘していくという企画の番組です!

この4月から番組がリニューアルして、株式会社重藤組さまや株式会社サンベルコさまとともにエリア起こしをすべく、面白い情報を発信しようと頑張っています。

毎月第4金曜日の午前9時05分から放送の『松原徹の音楽の砦』

みなさまもRSKラジオで是非お聴きください!

 

※ 次回放送は6月27日です。

※ 7月の放送は第3金曜日(7月18日)となります。

終活・生前整理対策講座報告

2025-06-02

いつもありがとうございます!
先日、岡山済生会カルチャーさんで、終活&生前整理一日集中講座を開催致しました!

岡山市SDGsファシリテーターの藤原真由美さんとのコラボでしたが、受講の皆さん全員から大満足の感想を頂きました!
誰しも必ず訪れる人生の卒業・・
それまでに、どれだけの事を遺し、伝え、自分らしく過ごすかという視点と相続が争族にならない為の秘訣を短い時間ではありましたが、時間の限りご案内できました。

またどこかで、開催できたら良いなと思ってます。

ファイナンシャルプランナーであり、終活カウンセラーの中西でした!

年金受給者の人の確定申告は必要?

2024-12-23

先月頃から生命保険料控除の案内や、確定申告や年末調整に必要な書類が届いていることと思います。2025年の確定申告期間は、2月16日が日曜日、3月15日が土曜日であることから、2月17日—3月17日の1ヶ月間にわたります。

確定申告が必要な方には、自営業やフリーランスの方、また特定の控除を申請したい方が含まれます。働き方が多様化する中で、働きながら年金を受け取る人の場合、確定申告が必要になるのか気になるところです。

ここでは、年金と給与を受け取る方の確定申告について、申告が不要なケースや申告した方が良いケースについて解説します。また、確定申告の要否を判断する方法も詳しく説明します。

1. 年金+給与を受け取る人で確定申告が不要なケース

公的年金を受け取る方は「確定申告不要制度」を利用すれば、確定申告を省略できます。ただし、以下の条件を満たす場合に限ります。

出所:政府広報オンライン「ご存じですか?年金受給者の確定申告不要制度」

国民年金や厚生年金、確定給付企業年金(DB)、企業型確定拠出年金などを含む公的年金等の収入が400万円以下で、かつ、給与所得や個人事業の所得、不動産収入、生命保険の満期返戻金などのその他の所得が合計20万円以下であれば、確定申告は不要です。

ただし、給与所得が20万円以下でも、他の所得を合算して20万円を超える場合は、確定申告が必要となります。

1.1 確定申告不要制度の背景

老齢年金は雑所得に該当し、一定以上の金額を受け取る場合は源泉徴収が行われます。しかし、現役時代に確定申告を経験したことがない人や、手続きが負担となる高齢者も多くいます。そのため、確定申告不要制度が設けられ、負担軽減が図られています。

ただし、年金を受け取りながら給与を得る場合は、給与所得が20万円を超える可能性が高く、確定申告が必要になることがあります。給与額が高い場合は、申告準備を進めておくと良いでしょう。

2. 確定申告をしたほうがよいケース

確定申告不要制度の条件を満たしていても、以下のような場合には確定申告をした方が有利になることがあります。

2.1 還付を受ける場合

所得税の還付を受けられる可能性がある場合は、確定申告を行う価値があります。主なケースは以下の通りです。

これらの控除を適用することで、源泉徴収された税金が還付される場合があります。

2.2 住民税申告が必要な場合

所得税の確定申告が不要であっても、住民税の申告が必要になることがあります。例えば、以下の条件に該当する場合です。

住民税の課税要件は自治体によって異なるため、詳細はお住まいの自治体に確認することをお勧めします。

3. 確定申告の要否を判断する方法

確定申告が必要かどうかを確認するには、「公的年金等の源泉徴収票」を確認します。

源泉徴収票の確認ポイント

支払金額が400万円以下で、年金以外の所得が20万円以下の場合は、確定申告が不要です。ただし、給与収入が123万円を超えると給与所得が20万円を超え、確定申告が必要となります。
源泉徴収票でチェックする箇所は「支払金額」の欄です。支払金額は税や社会保険料が引かれる前の額面そのままの金額が記載されているため、単純な年金年収をチェックできます。

支払金額が400万円を下回っており、年金以外の所得が20万円以下でなければ、確定申告は不要です。
なお、年金と給与を受け取っている人が年金以外の所得を求める場合は、給与所得控除や基礎控除を頭に入れておけば良いかもしれません。。

出所:国税庁「No.1410 給与所得控除」

出所:国税庁「No.1199 基礎控除」

ほかの控除の適用がない場合は、年間給与収入が123万円を超えると給与所得が20万円超となり、確定申告が必要となります。

もし源泉徴収票が手元にない場合は、振込口座の記帳や「ねんきんネット」で確認すると良いでしょう。

4. まとめ

年金を受け取りながら働く方は、年金収入のみの方に比べて確定申告が必要になるケースが当然増えると言えます。また確定申告が必要かどうかは、年金とその他の所得の合計額に基づいての判断となります。

初めて申告を行う際は、税務署や税理士に相談して正確な手続きを行うことをお勧めします。

少し早いですが本年もお世話になりました。
また来年もどうぞ宜しくお願い致します。

中西康修

補助金再開 8月~10月電気ガス料金

2024-08-18

今年の5月に一旦終了していた「電気・ガス料金補助」が、今月から再開することになりました。

また、電気・ガス料金補助と合わせて「年金世帯や低所得者世帯への追加給付金」を検討していることも発表されています。

今回は、電気・ガス料金補助の詳細について解説するとともに、65歳以上の年金世帯の平均的な家計収支について書いてみたいと思います。

1. 【8月】電気・ガス料金補助が再開へ

政府が公表した電気・ガス料金補助は、「酷暑乗り切り緊急支援」として2024年8月から10月まで実施されることになっています。

電気・ガス料金補助は今年の5月に一旦終了していましたが、わずか3カ月で再開する形となりました。

電気およびガス料金の値引き単価は以下のようになっています。

 

出所:経済産業省 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」

出所:経済産業省 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」

1.1 電気代の値引き単価

  • 8月・9月:1kWhあたり4円
  • 10月:1kWhあたり2.5円

1.2 都市ガス代の値引き単価

  • 8月・9月:1㎥あたり17.5円
  • 10月:1㎥あたり10円

ちなみに、今年4月と5月の補助金額は以下のようになっていました。

1.3 【参考】電気代の値引き単価(4月と5月)

  • 4月:1kWhあたり3.5円
  • 5月:1kWhあたり1.8円

1.4 【参考】都市ガス代の値引き単価(4月と5月)

  • 4月:1㎥あたり15円
  • 5月:1㎥あたり7.5円

酷暑が予想される8月・9月は、補助金額が多く設定されています。では、実際にどのくらいの金額が補助されるのか、平均的なエネルギー使用量の家庭で計算してみます。

2. 平均的なエネルギー使用量はどのくらいか

環境省が公表するデータによると、1世帯が1年間に消費したエネルギーは、全国平均で電気が4175kWh、都市ガスが203㎥とのことです。

出所:環境省「家庭でのエネルギー消費量について」

月によってエネルギー使用量は異なりますが、単純に1年間の平均値から1カ月あたりの使用量を算出すると、電気が約350kWh、ガスが約17㎥となります。

この数値を基に補助金額を算出すると、8月・9月は電気が約1400円、都市ガスが約297円となります。

2.1 電気代の値引き

  • 8月・9月:約1400円
  • 10月:約875円

2.2 都市ガス代の値引き

  • 8月・9月:約297円
  • 10月:約170円

夏場はエネルギー使用量が増えるので、実際の補助金額はこれよりも増える可能性があります。

参考までに、地域別の年間電気消費量と、年間エネルギー種別消費量も見てみましょう。

出所:環境省「家庭でのエネルギー消費量について」

出所:環境省「家庭でのエネルギー消費量について」

 

出所:環境省「家庭でのエネルギー消費量について」

 

最も電気使用量が多いのは「北陸」で、次に「東北」となっています。

また、年間エネルギー消費量を見ると、「北海道」「東北」「北陸」が多くなっており、寒冷地では電気代が嵩むだけではなく、石油ストーブやボイラーなどに使用する「灯油代」が大きく上乗せされる傾向にあるようです。

続いて、年金世帯が光熱費や食費にどのくらいかかっているのか見ていきます。

3. 65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支

ここからは、「65歳以上・無職夫婦世帯」の平均的な家計収支から、光熱費や食費が占める割合を見ていきます。

65歳以上・無職夫婦世帯の家計収支

出所:統計局「家計調査報告〔 家計収支編 〕2023年(令和5年)平均結果の概要」

出所:統計局「家計調査報告〔 家計収支編 〕2023年(令和5年)平均結果の概要」

月の収入

収入:24万4580円(うち社会保障給付)21万8441円

月の支出

  • 消費支出:25万959円
  • うち食料:7万2930円
  • うち住居:1万6827円
  • うち光熱・水道:2万2422円
  • うち交通・通信:3万729円
  • うち保健医療:1万6879円
  • 非消費支出:3万1538円

支出合計28万2497円

月の収支:▲3万7916円

 

65歳以上・無職夫婦世帯における1カ月あたりの平均的な消費支出は25万959円となっており、その内水道光熱費が8.9%(約2万2335円)、食費が29.1%(約7万3029円)となっています。

食料品やエネルギーの価格が以前よりも大きく上昇しており、これらの費用が家計収支に占める割合は38%にも上ります。

老後の収支には世帯差があるので、中には物価高によって苦しい生活を強いられている世帯があるものと考えられます。

 

4. 「年金世帯」や「低所得者世帯」を対象に追加給付金の支援が検討

まずは第1弾の施策として「電気・ガス料金補助」の詳細が公表されました。

平均的なエネルギー使用量の家庭では、電気代が約1400円、都市ガス代が約297円の補助を受けられることになります。

また、第2弾として「年金世帯」や「低所得者世帯」を対象に追加給付金の支援が検討されています。

 

一般的な専業主婦世帯のお財布事情とは

2024-01-08

2024年も宜しくお願い致します!

最近は結婚後も働く女性が増え、専業主婦世帯は年々減っています。
私の妻も数年前からパートタイマーとして働いています。

独立行政法人労働政策研究・研修機構がまとめた資料によると、1960年代の専業主婦世帯の数は1100万世帯を超えていますが、2022年における専業主婦世帯数はその約半分の539万世帯です。一方で、共働き世帯は1960年には約600万世帯でしたが、2022年には1262万世帯まで増えています。

出所:独立行政法人労働政策研究・研修機構「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」

出所:独立行政法人労働政策研究・研修機構「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」

では、減り続ける専業主婦世帯はどのような生活を送っているのでしょうか。
今回はは、専業主婦世帯の年収と貯蓄額・負債額を紹介します。
貯蓄の内訳なども解説するので、良かったら参考にしてみてください。

専業主婦世帯の年収はいくらか

まずは、専業主婦世帯の年収を確認しましょう。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果ー(二人以上の世帯)」によると、夫のみ有業の世帯(専業主婦世帯)の平均年間収入は709万円です。

一方で、共働き世帯の平均年間収入は842万円となっています。共働き世帯に比べると専業主婦世帯の収入は少ないですが、夫のみ働いていて709万円の年収があるため、比較的高年収の夫を持つ世帯が専業主婦世帯となっていることがわかります。

専業主婦世帯の貯蓄はいくらか

次に、専業主婦世帯の貯蓄をみてみましょう。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果ー(二人以上の世帯)」によると、夫のみ有業の世帯の平均貯蓄額は以下のとおりです。

  • 預貯金 1045万円
  • 生命保険など 319万円
  • 貸付信託・金銭信託 8万円
  • 株式 124万円
  • 債券 27万円
  • 投資信託 91万円
  • 金融機関外 50万円
  • 合計 1664万円

預貯金や生命保険、株式などを含めた貯蓄額の平均は1664万円です。共働き夫婦世帯の平均貯蓄額は1450万円のため、専業主婦世帯のほうが214万円貯蓄が多くなっています。

共働き世帯のほうが家事などに割ける時間がなく外食が多くなり、支出が高額になるのかもしれません。

また、専業主婦世帯の貯蓄の内訳としては預貯金が1045万円ともっとも多く、全体の約63%を占めています。次に生命保険などの割合が高く、預貯金と生命保険などの合計の割合は全体貯蓄額の約82%です。

専業主婦世帯に限ったことではないですが、投資を積極的におこなわない日本人の傾向がデータとしてよくわかります。

専業主婦世帯の負債はいくらか

専業主婦世帯の貯蓄を確認しましたが、負債はいくらあるのでしょうか。総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)ー2022年(令和4年)平均結果ー(二人以上の世帯)」によると、夫のみ有業の世帯の平均負債額は以下のとおりです。

夫のみ有業世帯の平均負債額

  • 住宅・土地のための負債 859万円
  • 住宅・土地以外の負債 50万円
  • 月賦・年賦 17万円
  • 合計 926万円

合計の平均負債額は926万円で、住宅・土地のための負債(住宅ローン)の占める割合が90%を超えています。また、持ち家率は77.9%で、多くの世帯が家を住宅ローンで購入しているのが実態です。

共働きも検討しよう

専業主婦世帯の貯蓄額や負債額を確認しましたが、専業主婦世帯では貯蓄や負債以外にもデメリットがあります。

それは、将来もらえる年金額が少ないことです。年金は現役時代の平均年収などによって受給額が決まるため、共働きか片働きかによって夫婦としてもらえる年金合計額には大きな差が出ます。

モチロン家庭によって事情は様々なので一概にどちらがいいとはいえませんが、老後の生活を見据えると共働きを検討してみてもいいかもしれません。

気になる方は弊社のライフプラン相談で、将来の収支予測や不安を解決してみては如何でしょうか?

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