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3年ぶりのマクロ経済スライドって?2023年度直前に

2023-03-20

いつもありがとうございます。
早速ですが、来月からの国民年金・厚生年金について政府から発表がありました。
言わずもがな公的年金は老後の生活を支える大きな柱です。

どんな発表だったかというと2023年度は、物価や賃金の上昇に応じ増額すると発表されました。

ところが実際は、年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が発動となり、消費物価の伸びに比べれば目減りとなりました。

今回は、マクロ経済スライドはどんな制度で、今後、年金だけに頼らず生活を維持するにはどうすればいいかを紹介します。

1. 1月20日発表の2023年度の公的年金額

厚生労働省は2023年1月20日、2023年度(令和5年度)に受け取る年金が、物価の上昇を踏まえ増額すると発表しました。

4月より改定され、反映されるのは4月・5月分の年金をまとめてもらう6月分からとなります。どのくらい増えるのかは次のとおりです。

出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」

1.1 自営業者や主婦などがもらう国民年金の受給額

1.2 厚生年金

夫は40年会社で就業、その間の平均的な収入が43万9000円、妻は専業主婦という夫婦がモデルケースになっています。

2. 2022年の消費者物価指数は2.5%増、賃金変動率は2.8%増

年金額の改定は、新規裁定者(67歳以下の方)の場合は「賃金変動率」がもとになり、既裁定者(68歳以上の方)場合は「物価変動率」をもとに改定するよう法律で決まっています。

総務省の2023年1月20日の発表によると、「消費者物価指数 全国2022年(令和4年)平均」は、前年(2021年)比2.5%増、賃金変動率は同2.8%増です。

そのまま連動すれば、本来であれば、新規裁定者の増加率は2.8%増、既裁定者の増加率は2.5%増で改定となるはずです。

しかし、年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が発動したため、実際の上昇率はそれよりも0.3~0.6%少ない1.9~2.2%増にとどまっています。

「マクロ経済スライド」は一般的に聞きなれない言葉ですが、どのような制度なのでしょうか。次はその説明を行います。

3. 年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が3年ぶりに発動

マクロ経済スライドとは、物価や賃金などが上昇しても、公的年金はそれに連動せず、むしろその上昇を抑えるよう調整する制度で、2004年(平成16年)の年金制度改正により導入されました。

出所:日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」

というのも、日本の年金制度は、高齢者が受け取っている年金を現役世代が負担するという「世代間扶養」で成り立っています。

そのため、もし物価上昇にあわせて公的年金がどんどん増額すると、現役世代が負担する年金保険料が上がり、その分、家計を圧迫してしまうことになります。

そうなると、年金制度の長期的な給付と負担の均衡が保たれなくなってしまうかもしれません。

そこで「マクロ経済スライド」での調整を計画的に行うことで、年金の伸びを抑え、将来にわたり、公的年金制度を維持しようというのが狙いです。

しかし、公的年金制度を維持するためとはいえ、物価の上昇に伴い、年金などの収入が増えなくては、実際の生活は苦しいままです。

この先もこのまま物価上昇が続くとしたら、年金以外の収入があれば安心といえます。

そのためには、なるべく早い段階から対策を考えておくことが必要です。

4. 年金だけに頼らず生活を維持するための取り組み

4.1 1. 老後はより多くの収入が得られるよう準備する

最近では、定年後の再雇用・再就職をする方が増えており、60歳で定年退職した後、65~70歳まで働く方も少なくありません。

企業においても長く働ける環境が整ってきており、老後も年金をもらいながら働き、収入を得られるようになっています。

ただし、定年後の給料は、現役よりも5~6割に下がる傾向もあり、不満を感じる場合もあるようです。

そうならないためにも、自分にとってやりたい仕事で、より多くの収入が得られるよう準備しましょう。

たとえば、今までの経験を洗い出し、付加価値をつけるために、必要な資格を取ったり、勉強を重ねたりしておくとよいでしょう。

4.2 2. 税制優遇の得られる投資に取り組む

物価上昇に連動するお金の増やし方としては、投資が効果的です。

たとえば、金融庁の「資産運用シミュレーション」で試算してみると、毎月3万円を25年間、仮に2%複利で運用すれば1166万円。4%で運用できれば1542万円になります。

もちろん投資にはリスクがあり、状況によっては、お金が減ってしまう場合もあります。

しかし、長期間にわたり分散しながら少しずつ積み立てていけば、短期的には損失を被ることがあったとしても、長期的にはその損失をカバーできる可能性があります。

投資に取り組むには、iDeCoや、つみたてNISAなど税制優遇の得られる制度を活用してみるのもいいでしょう。

5. 年金から考える老後計画

年金についての新しい情報が公表されました。

こうしたタイミングを機に、自分自身の見込み受給額を、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておくとよいかもしれませんね

弊社での各種セミナーはコチラ

 

牧原の読書のススメ#1 バビロン大富豪の教え

2023-03-13

今回は、ファイナンシャルプランナーらしくお金に関するおススメの本を紹介したいと思います。

 

それがコチラ。

 

「バビロン大富豪の教え」(著者ジョージ・・S・クレイソン)を、

わたしの投資経験も織り交ぜてご紹介しましょう。

この本は、私が資産形成をするうえでの思想の基礎となっている書物ですので、
これをお読みになるとどういったスタンスで私が資産形成について考えているかが、
ばっちりバレてしまいます。

さてバビロンとは、今からさかのぼること4000年ほど前に中東はメソポタミアの地域に起こった
都市国家です。
紀元前500年ごろの新バビロニア王国時代に最盛期を迎えます。
世界の七不思議にも「バビロンの空中庭園」がありますね。
驚嘆すべき建造物を造ることができるのも、文明が豊かさである象徴です。
そのバビロニアでは、商業が高度に発達し、文字を保存するのに粘土板が使われていました。
取引の履歴や法律を記録しておくためです。
正確な記録は商業上かかせませんし、紙は一般的でなかった時代なので、
粘土の板に文字を刻み、それを焼いて保存していました。
瓦みたいですね。

その中でも興味深い粘土板が後にイギリスの調査隊によって発見されました。

その石板には、とある男が奴隷に身をやつしながらも、借金を完済し、
バビロン屈指の富豪となるまでのサクセスストーリーが書かれていたのです。
7つある教えをここでは全て挙げませんが、最も基礎的な教えを今回はご紹介します。
すなわち、

「収入の十分の一を貯金せよ」

おやおやおや。もったいぶってそれ?

っていいたくなる気持ちもわかります。貴兄はこう思ったことでしょう。

格言にしては、簡単に過ぎると。

しかし、時の試練を乗り超えた教訓とは得てしてシンプルなものであります。
この格言はこういっています。

毎日十個のタマゴをひとつのかごに入れ、夕方に九個取り出す。
これを続けるとどうなるか。

当然、かごはいつしかタマゴで一杯になり、溢れてしまうでしょう。

たった10%であっても、辛抱強く継続すれば、それはいつしか驚くべき量になるということ、

同様に、収入の十分の九で生活する者は、いつしかその財布を丸々と太らせるのです。

ではなぜ、このようにシンプルな教えを実行できるひとが少ないのでしょうか。

「収入のほとんどを支出してしまうから」

にほかなりません。
それはおそらくパーキンソンの法則(予算の上限まで使ってしまう法則)に見られるように、
人間が背負いし罪深き業なのでしょう。
人間の性として、予算(収入)は知らず知らずのうちにいっぱいまで使ってしまうものです。

そのせいで毎月の給料のほとんどを支出に充ててしまうようなことが起こります。

子どものころ、もらったお小遣いのほとんどを使っちゃいませんでしたか?

大人になってもそれは変わらず、貯金に回るのはほんのわずか。
ひどい場合は、見栄や欲望のために借金してでも欲しいものを手に入れようとします。

お金が貯まるはずないですね。この格言は、こう続きます。
「毎月の収入を十等分して、そのうちの九で暮らすように」と。
これはいわゆる先取り貯金の考え方です。
強制的にしないと漫然と支出をしてしまい、10%といえどもなかなか貯金できません。

資産形成期において収入の10%分はないものと思いましょう。

十分な資金(と生活費)なくしては資産運用もできませんから、

資産運用の全ての源はこの格言にある

といってもいいと思います。
できるひとは20%でも30%でも貯蓄に回すといいでしょう。
その分だけ財布が太る時間が短くなります。

ちなみにわたしは、収支のデータを遡ってみたところ、新卒時代から平均して20%程度を貯金に回していました。
バビロン第一の格言はクリアしたといっていいようです。

みなさんも、まずは収入の十分の九で生活をするようにしてみてはいかがでしょうか。
残念に思うかもしれませんが、収入の90%、それが我々の身の丈に合った生活なのです。

お金は無限に手に入る物ではありません。
どうすれば収入の90%で暮らせるのか。
まずはここから自分の生活を振り返ってみましょう!

出生数80万人割れ!

2023-03-06

こんにちは濱尾です

3月になり梅の花も開花し暖かくなって来ましたね!

 

さて、先日の新聞によると

厚生労働省が発表した人口動態統計速報によると、

2022年に生まれた赤ちゃんの数は

前年比5.1%減の79万9728人となり

80万人を割り込むのは統計開始から初めてとのことだそうです。

 

一方、国内の死亡数は158万2033人で、前年より12万9744人(8.9%)増とのこと。

 

昨年、人口は約78万人減となり過去最大になったとのことです。

 

岡山市の人口が約72万人ですから

昨年だけで岡山市が無くなったこととなります。

 

そう考えるとちょっと怖くなってきませんか。

 

このままでは、本当に日本の成長と社会保障制度は揺らぎかねないことになってきますね!

 

岸田内閣が異次元の少子化対策をすると言っていますが、

本当にまったなしで対策を講じていかなければならないと思いますね。

 

今月までに具体的な対策を出し、6月までに予算倍増の道筋を示すと言われています。

 

期待したいものです。

 

政治家の皆さんに真剣にこの少子化という課題に取り組んでもらわないと

困りますね。

 

このままでは本当に日本将来が危ぶまれてしまいます。

 

よろしくお願いしますね!政治家の皆様!!

 

by:濱尾

介護は突然に!~シーズン4~

2023-02-27

つづきです↓

 

1月中旬に見学に行った施設は2件とも遠方でした。施設の月々の費用は、父親の毎月の年金額を優に超えます。つまり、私たちが毎月少しずつ父の生活費を負担するということになります。そして、母も今後、介護状態になるかもしれないという状況になった時、本当に私たちの生活が脅かされることとなるかもしれません。本当に不安です。

みなさんはいかがでしょうか?ご自身で親御さんの介護が出来る生活が可能でしょうか?現在は、共働きでなければ、住宅を持つことも子供に思うような進路へ進めることも難しいほど、土地や建物、授業料が高騰していってます。ですが、賃金は上がっていませんよね。ほとんどの方が借入をして住宅を購入したり、または、高等学校や大学に通わせるために借入をしている方もいます。自身の家族でも借り入れをして生活しているのです。そこへ、親御さんの費用まで捻出出来ますか?

自身の生活の費用のことはもちろん「結婚を決めた時」「子どもを持つということを決めた時」に覚悟をしました。住宅を購入する時もそうです。ですが、現在の高齢化までは想像が出来ておらず、今、現状を知って困ることがわかってきました。

高齢者と呼ばれる世代の方々も、生き方は様々です。みなさまの親御さんは資産をお持ちですか?現金や預金はいくらくらいありますか?毎月の年金手取り(健康保険料、介護保険料、その他費用を引いた額)はいくらになるかご存じでしょうか?

親御さんの収入や資産状況でみなさんにかかってくる費用がまったく変わってきます。自宅で介護できないのであれば、施設でみてもらうしかありません。では、施設での月々の費用はいくらくらいかかるのでしょう?

 

今回の父の件で、現実を目の当たりにして現在の介護事情の厳しさに不安でいっぱいです。現役世代は、老齢年金はもらえませんのでもらえるまでは働かなければなりません。施設にお金がかかるからといって自宅で親の介護は出来ません。仕事を辞めるということは、住宅ローンも払えないですし、子どもの学費の捻出も出来ないということです。つまり、仕事をやめてしまえば自身の家族とともに共倒れします。

何とか、父の年金内(手取り)に収まる施設を探すしか他ないのです。ですが、保育園と同じで空きがありません。空があるのは、月々の費用が高い施設です。ですので、お金がある方でしたら現在ならまだ施設を選べると思います。費用の捻出が難しい方は待つしかないです。

 

先日、見学におうかがいさせていただいた、近場の施設は、「父の介護度が進んでいて預かりが厳しい」とのことでした。遠方のもう一件のところも同じく断られました。コロナ感染で介護度が進んでいた時でしたのでタイミングもあるのでしょう...

ですので、介護度の進み具合によっても、施設への引き受けが難しいと判断されれば入所は出来ないのです。

 

施設への入所は厳しいです!!

「受給年金内の施設は空きがない」

「空いている施設は費用が高額」

「遠方で面会に行くのが大変」

「その時その時の介護度によって引き受けが難しくなるタイミングがある」

です。

現在は、仮で老健の方でお世話になっており本当に助かっております。

 

ここで、私が親御さん世代にお伝えしたいことは、

・貯金をしておいてください

・運動をして健康寿命をのばす努力をしてください

・もっと現役世代の暮らしの現状(住宅価格、学費、毎日の生活の様子)を知ってください

・現在の介護事情(施設種類、施設料金や場所や空き状況等すべて)を知ってください

・自宅、墓、治療、葬儀のことをどうするか?をお子さまと話し合ってください

ということです!

 

私が、自身の体験をブログにしようと思ったのは、

自身の介護事情の体験を前もって知ることで、みなさんが親御さんの終活のこと等で親御さんと前もって話をする機会を持ってほしいという思いと、親御さんに上記の5つを早期に実行してほしいということです。

現在は、本当に生きにくい世の中になりました。現役世代は皆必死に生きています。どうか現役世代が時間に追われ、自身を失うことのない世の中になるよう切に祈っております。

 

岡山ファイナンシャルプランナーズでは、終活のお手伝いもしております。お気軽にご相談へお越しください。

杉本でした(^^)/

高校生マネーセミナー

2023-02-26

もうすぐ成人を迎えるあなたのために、『高校生マネーセミナー』始まります!

「お金のプロのFP」が、この先ゼッタイ役に立つ”お金の知識”を楽しくお伝えします。

美味しいスイーツ付きなのに、ご参加料は無料!

お友達と一緒に、気軽に参加してくださいね!

高校生のお子さんをお持ちの保護者の方も、ご参加可能です。

詳しい内容や、お申込は〇●コチラ●〇からどうぞ!

マネジメントゲーム研修、参加してみませんか?

2023-02-24

MG研修って、なに!?

国内ナンバーワンのマネジメント実践教育プログラムとして有名な『MG研修』をご存知でしょうか?

1976年、当時まだベンチャー企業だったソニーが、エンジニアにマネジメントのノウハウを短期間で、面白く体得させるためにはどうすればいいか?を考えぬき、社内研修用に創りあげた研修です。現在までに大手企業を中心に5,000社、100万人が受講しており、海外にも展開されています。

元々ソニーの社内用の研修でしたが、非常に高い評価を受けて、社外に提供するようになりました。

現在では、ソフトバンクの孫正義氏を初め、著名な経営者や上場直後の若手IT社長などがMG研修を受講し、その体験談をブログなどにアップしています。特に孫氏は熱烈なMG研修の愛好者として知られています。自身でも100期以上を受講し、かつソフトバンクの幹部層全員に(Yahoo!経営層なども含む)毎年のように受講させています。

岡山も受講希望者が多数いるものの、東京からお招きする講師との開催日程や費用面での調整がつかず、残念ながら開催を断念されてしまうケースがありました。

岡山ファイナンシャルプランナーズがインストラクターに認定

そこでこのたび、弊社がMG研修のインストラクターに認定されました。

大手企業を中心に、多くの人材育成研修で導入されているMG研修を、岡山の皆さまにより受講していただきやすくなりました。

皆さんも、この機会にぜひご参加してみませんか?

企業様のみならず、ビジネススキル向上を目指す方の個人参加も、歓迎しております。

お気軽にお問い合わせください。

MG研修の流れ

1,経営者となって、自分の会社を大きくしましょう!

 

2,引いたカードの指示に従い、意思決定します。

その内容を、資金繰り表に記帳します。

3,他のプレイヤーの心理を読み、入札!

4,期末ごとに決算報告書を作成します。

これを四期繰り返し、第四期が終わる頃には、ひとりで決算報告書を仕上げられるようになります。

ご参加お申込はコチラ

「興味がある!」という方は、コチラまでお気軽にお問い合わせください。

 

住宅ローン 月々の返済金額から借りれる金額を考える

2023-02-20

お世話になります。中西です。

昨年12月に日銀が長期金利の上限引き上げを発表し、住宅ローン金利の上昇が現在懸念されています。

住宅ローン返済中の方は家計負担に直接影響がありますよね。

一方で住宅金融支援機構が運営するフラット35(旧住宅金融公庫)は、全期間固定金利型住宅ローンですので、市中金利が途中で上がっても影響を受けません。

今回はフラット35の特徴を解説し、借入額を月の返済額から計算します。

1. 【住宅ローン】フラット35とは?

フラット35とは、民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して融資を行う住宅ローンです。

住宅金融支援機構は、国土交通省と財務省が所管する独立行政法人です。

フラット35の商品概要は以下のとおりです。

特徴は、全期間固定金利型住宅ローンである点です。

 

出所:住宅金融支援機構「【フラット35】のご案内」

出所:住宅金融支援機構「【フラット35】のご案内」

住宅金融支援機構「【フラット35】のご案内」より

過去の民間金融機関の住宅ローンの推移を見ると、過去30年間に金利が大きく変動しています。

全期間固定金利型住宅ローンは、インフレや市中金利の上昇が発生しても借入金利と返済額が固定されているので、将来の見通しを立てることが可能です。

2. 【住宅ローン】フラット35を利用した時の月の返済額と借入額

フラット35は、返済期間によって金利の範囲が異なります。

先月2023年1月時点の最頻金利は「15~20年」で年1.520%、「21~35年」で年1.680%です。

出所:住宅金融支援機構「【フラット35】」

2022年4月26日に公表された国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」 によると、住宅ローンの平均的な返済期間はリフォーム住宅を除いて約30年です。

また、毎月の返済額は、住宅の種類によって異なります。

出所:国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」をもとに筆者作成

国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」

では、「返済期間を30年、融資金利1.680%」と仮定し、住宅の種類別に住宅金融支援機構「かんたんシミュレーション」にて、毎月の返済額から借入可能額を計算します。

リフォーム住宅の場合のみ返済期間15年、融資金利1.520%で計算します。

※上記の最頻金利は2023年1月時点のものであり、今後の情勢や取り扱う金融機関によって変動する可能性があります。

2.1 注文住宅を購入、毎月の返済額11万6000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

この場合、借入可能金額は3278万円です。

2.2 分譲戸建住宅を購入、毎月の返済額10万5000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

この場合、借入可能金額は2967万円です。

2.3 分譲マンションを購入、毎月の返済額12万5000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

この場合、借入可能金額は3532万円です。

2.4 中古戸建住宅を購入、毎月の返済額8万3000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

この場合、借入可能金額は2345万円です。

2.5 中古マンションを購入、毎月の返済額8万4000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

この場合、借入可能金額は2374万円です。

2.6 リフォーム住宅を購入、毎月の返済額5万7000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

この場合、借入可能金額は916万円です。

※上記はあくまでシミュレーションとなりますので、諸費用等で金額が変わる場合があります

 

3. 【住宅ローン】フラット35に向いている人

フラット35に向いている人の特徴を紹介します。

以下の3つに当てはまる人はフラット35に向いています。

全期間固定金利型住宅ローンですので、市場金利が上昇しても家計負担は増えません。

自営業やフリーランスであっても、勤続年数や年収に関する審査が民間金融機関より厳しくない可能性があります。

フラット35は団体信用生命保険(団信)の加入は任意ですので、健康上の問題で団信に加入できない場合でも利用できます。

4. 自分に合った住宅ローンの選択を

住宅購入の際に多くの方が住宅ローンを利用することになると思います。

フラット35は、全期間固定金利型住宅ローンであり、金利が変動しない点が特徴です。

長期の固定金利は民間金融機関ではリスクが高く、提供が難しいですが、フラット35では住宅金融支援機構がリスクを取ることで実現可能になっています。

家計やライフプラン、価値観などと照らし合わせてニーズが合えば検討しても良いかもしれませんね。

 

『キッズマネー教室』次回開催日が決まりましたよ!

2023-02-14

大人気の『キッズマネー教室』の、次回開催日が決まりました!

毎回たくさんのご家族にご参加いただき、楽しみながらお金の大切さを学んでいただいています。

≪開催日程 ①≫ 2023年3月18日(土) 午前10時~正午

【開催場所】積水ハウス シャーウッド岡山問屋町テラス展示場内
〒700-0977  岡山市北区問屋町15-101(問屋町テラス内)

積水ハウスさんのステキな会場をお借りしての特別開催です!

アクセスの良い問屋町テラスで、楽しみながら「お金」について学びましょう!

ご家族お揃いでお越しくださいね。

 

≪開催日程 ②≫ 2023年3月25日(土) 午前10時~正午

【開催場所】弊社事務所内セミナールーム 〒700-0911 岡山市北区大供本町474-1 2階

★後援:岡山市教育委員会★

春休みの思い出に、ご参加してみませんか?

新学年に進級する前に、「お金の知識」を増やそう!

 

各日程とも、先着5組様とさせていただいております。

お申込や、お問い合わせは●〇コチラ〇●よりどうぞ!

 

高校生とお金 将来の夢編

2023-02-12

牧原のこんな相談ありました#4 解約返戻金とサンクコスト効果

2023-02-08

みなさんこんにちは。

歴史マニア系FPの牧原です。

今回は、実際に相談を受ける中で結構見かける「サンクコスト効果」について、

お話したいと思います。

 

このサンクコスト効果ですが、埋没費用効果、あるいはコンコルド効果としても知られております。

どういう現象かというと、

すでに投下した資本を惜しみ、合理的な判断ができない状況のことです。

 

具体的な例としては、

・5年付き合った彼と別れたいけど、いまさら新しい相手を見つけるのも…

・ガチャに1万円課金したのに目当てのキャラが出ないので、ここまでの資金がもったいないから出るまで課金する!

・映画のチケットを買ってみたもののつまらない…でもチケット代がもったいないから見続けるか

・ここまで我慢したんだから、もうすこし株価が上がるまで待ってみよう

などなど、われわれの生活に実に身近な効果であると言えます。

 

いずれも、すでに投下した資本(お金や時間)を惜しんで、

本来取るべき合理的な手段が取れない点が共通しています。

経済的な合理性でいうと、すでに投下した資本はもはや回収不能なので、

それらのことは考慮せず、今後得られる効果、効能のみを考えるべきなのです。

 

例えば、5年付き合っていたとしても、その時間(とお金)は回収不能ですから、

これから付き合っていく意義を考えて意味がなければ別れたほうが合理的でしょうし、

映画のチケット代金とすでに見た時間はもう回収できないので、この先の映画の展開を予想して

面白くなければ映画館を出たほうが時間の節約になります。

 

私の業務関連でいうと、よく見られるのが、

あと●●年、保険料を支払えば解約返戻金の返戻率が上がるんです

というものです。

これについても、すでに投下した保険料は回収できないので、

いまの状況に保険の内容と保険料のバランスがマッチしていないのであれば、

解約返戻金の率を気にすることなく解約するのが経済的に合理的だと言えます。

 

共通する問題点

いずれのパターンにも共通する問題があります。

これ以上、成果がないとわかっているけど、もったいなくて続けてしまう

という点です。続けていて成果や意味があればいいんですけどね。

解約返戻金の率の設定なんかは、保険会社がこのへんのサンクコスト効果を意識して

心理的に解約しにくいように設定されていると思われます。

 

なぜこんな現象が起きるのかというと、無意識のうちに自分の行いに対して

見返りを求めてしまう

からだそうです。サンクコスト効果のことを知って、合理的な判断ができるようになりたいですね。

 

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もっとお金と人間の心理について学びたい人は、

お金の心理学 講座を受講してみてください。

サンクコストをはじめとして、パーキンソンの法則、正常性バイアスなど

人間とお金に関する心理を学ぶことができます。

 

 

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