株式会社岡山ファイナンシャルプランナーズ

電話番号 0862384189 受付時間 AM9:00~PM6:00(月〜金) お問い合わせ
仕切り線
仕切り線
  • ホーム
  • ご相談内容

    • 保険
    • おうち
    • 家計
    • 相続
    • 資産運用
  • セミナー

  • スタッフ紹介

  • 選ばれる理由

  • ブログ

  • 会社紹介・アクセス

  • 料金表

  • ホーム
  • ご相談内容
  • 保険
  • おうち
  • 家計
  • 相続
  • 資産運用
  • ライフプラン
  • セミナー
  • スタッフ紹介
  • 選ばれる理由
  • ブログ
  • 会社紹介・アクセス
  • 料金表
  • 岡山で保険・おうち・家計のFP相談

    電話番号 0862384189 受付時間 AM9:00~PM6:00(月〜金)
  • お問い合わせ
HOME > 中西康修

Posts Tagged ‘中西康修’

今後の住宅ローン金利どうなる?

2024-03-11

長らく続いたマイナス金利政策の解除は今後あるのでしょうか?

先月、日銀副総裁の内田さんが講演し、解除後の政策の姿についてより踏み込んで説明したので市場は大きな関心を持って注視しています。

もしかしたら解除が今週行われる予定の3月18〜19日、または4月25~26日の金融政策決定会合で何らかのメッセージが出るかもしれません。
いずれにせよ、住宅ローン、特に人気を集める変動金利型ローンの利用者にとっては一段と気になる話になってきいるのではないでしょうか?

多くの銀行での基準金利はすぐには上がりにくい?

仮にマイナス金利にピリオドが打たれたとしても、既に変動金利ローンを借りている人にとって重要な基準金利の引き上げが、絶対とは言えませんが、多くの銀行にすぐに広がることはなさそうです。
その理由は以下の通り。

まず、変動型ローンの基準金利は短期プライムレート(1年未満の貸し出しの基準金利、短プラ)に一定幅を上乗せして決めるケースが多い点であるからです。

その短プラ(短プラは最も多くの銀行が採用している最頻値、日銀調べ)は、実は2016年のマイナス金利政策導入時には下がらなかった。
最後に低下したのは09年。日銀が政策金利(政策を運営する際に操作する金利)としていた無担保コール翌日物金利(借りた翌営業日に返す極めて短い銀行間の資金の金利)誘導水準を0.3%前後から0.1%前後に下げた後です。

従って、逆に言うと翌日物金利が0.1%を超えて上がるなら短プラ引き上げが広がる可能性もあるが、内田副総裁は講演でマイナス金利終了時の対応についてこう語りました。
「仮に(翌日物金利が0〜0.1%で推移していた)マイナス金利導入前の状態に戻すとすれば、現在の翌日物金利はマイナス0.1〜0%なので、0.1%の利上げになる」。
解除後の金利の上限を0.1%にするとの示唆だ。とすると短プラは上がりにくいという事です。

もちろん、翌日物金利の上限を0.1%にしても、日銀が追加的な利上げを急速かつ大幅に進めるとの観測が広がれば、3カ月物などのより長めの短期金利が上がり短プラに影響を及ぼし得ることも当然あるでしょう。

しかし、内田氏はこうも発言しました。
「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していく」
過度の金利先高観の強まりで3カ月物などの金利上昇に拍車がかかる現象は起きにくいと見られ、やはり短プラは上がりそうにないかもしれません。

以上のように考えれば、マイナス金利が終了しても、短プラや変動ローンの基準金利は多くの銀行ですぐに上がらない公算が大きいと考えられるわけです。

ただ、注意してほしい事項が3つあると思います。

新たに借りる人の適用金利は上昇の可能性

第1に変動ローンの基準金利を短プラに基づかない方式で決めている銀行もあるので確認してほしいと思います。
マイナス金利解除時に基準金利を上げる可能性もあるからです。

第2に今の住宅ローンは基準金利ではなく、そこから優遇幅を差し引いた金利(適用金利)で貸すのが一般的ですが、基準金利が上がらなくても、マイナス金利終了に伴って優遇幅が縮小し、適用金利が上がるケースが出てきても不思議はないと思います。
ただし、既に借りている人の優遇幅は当初の水準が返済終了まで維持されるのが原則。
適用金利が上がり得るのは新たに借りる人の可能性があります。

第3に既に借りている人も、マイナス金利が終わった後の追加的な金利引き上げ局面では基準金利上昇で適用金利が上がる可能性があります。
副総裁が語った通り、日銀が「どんどん利上げをしていくようなパスは考えにくい」としても、金融政策の正常化がマイナス金利解除だけで終わるとは決めつけられないと思いますし、経済・物価情勢や日銀の情報発信に注意をしていきたいと思います。

おうちのご相談はコチラ

 

 

 

 

年金から天引きされるものとは? 実質の手取り額

2023-10-16

老後の生活に欠かせないものの一つが「年金」です。
改めておさらいですが、国民年金は、日本における厚生年金制度の一部です。国民年金は、国民の社会保障制度の一環として、年金受給資格者に対して給付金を支給するための制度です。国民年金の費用は、被保険者(加入者)と雇用主(もしくは個人事業主)が負担します。

国民年金から受けられる給付金は、加入者が一定の条件を満たすことによって老齢年金や障害年金として支給されます。これらの給付金は、将来の年金生活に備えるために積み立てられたものであり、年金生活を支えるための一部として重要です。

では自分の場合、厚生年金や国民年金(老齢基礎年金)がいくらくらい受け取れるかご存知でしょうか。

自分の年金見込額は、誕生月に送られるねんきん定期便で確認することができます。またねんきんネットを活用すれば、いつでもどこでも確認可能です。

しかし、年金には「天引き」されるお金があるということは意外と知られていません。日々、働いて受け取るお給料のように、額面より実際に受け取る年金額は少なくなるでしょう。

そこで今回は、将来受け取る年金でがっかりしないように、年金からなにが引かれているのか確認していきます。

1. 厚生年金と国民年金のしくみとは

公的年金には「厚生年金と国民年金」があり、下図のとおり2階建ての構造をしています。

日本の公的年金は「2階建て」 | いっしょに検証! 公的年金 | 厚生労働省

画像は厚生労働省より

1.1 国民年金

  • 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料:一律(年度ごとに見直し)
  • 年金額:納付期間によって決定。2023年度の満額は月額6万6250円(67歳以下の場合)

なお、第3号被保険者は保険料納付の義務がありません。

1.2 厚生年金

  • 加入対象:主に会社員、公務員など
  • 保険料:報酬比例制
  • 年金額:加入期間や納付保険料により決定

公務員や会社員などの第2号被保険者は、国民年金に上乗せして2階部分の厚生年金にも加入します。

現役時代の報酬に応じた等級で厚生年金保険料が決まり、加入期間や納めた保険料によって、受け取れる年金額が決まるというしくみです。

現役時代の加入状況に応じて老齢年金額が決まりますが、そこから天引きされるお金があります。

2. 厚生年金と国民年金から「税金と社会保険料」が天引き

厚生年金や国民年金から天引きされるお金は、主に次の5つです。

2.1 所得税および復興特別所得税

障害年金や遺族年金は非課税ですが、老齢年金は雑所得となり、65歳未満なら108万円、65歳以上なら158万円を超えると所得税が課税されます。

また「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成23年法律117号)」により、所得税の源泉徴収の際に併せて復興特別所得税もかかります。

これらは年金から源泉徴収されます。

2.2 個人住民税

同じく障害年金や遺族年金を受給する場合は非課税ですが、老齢年金の所得が一定以上※となれば、住民税も課税されます。

住民税も基本的には年金からの天引きで納めます。

※基準となる所得は前年のものを参照します。

2.3 介護保険料

原則として年金年額が18万円以上の方は、介護保険料も年金から天引きされます。

介護状態になれば介護保険料の支払いが終わると勘違いする方もいますが、支払いは一生涯続きます。

そもそも介護保険料が天引き対象とならない場合、他のお金も天引きされません。

2.4 国民健康保険料(税)

国民健康保険とは、協会けんぽや健康保険組合などの会社の保険に加入していない方が加入する公的健康保険です。

65歳から74歳までの世帯の場合、原則として、国民健康保険の保険料(税)も年金から天引きされます。

2.5 後期高齢者医療制度の保険料

同じく健康保険として、原則75歳以上の方が加入する「後期高齢者医療制度」の保険料も年金天引きの対象です。

※国民健康保険や後期高齢者医療制度は、申請により普通徴収(納付書や口座振替)に変えられる自治体もありますが、それでも支払いの義務はあるため、実質年金天引きと負担は変わりません。

※国民健康保険と後期高齢者医療制度はいずれかの加入になるため、同時に天引きされることはありません。

実際に天引きされるお金は、6月上旬に送付される年金振込通知書で確認できます。また、年金の額面や天引きの金額、手取り額は年度途中でも変更になります。

自治体から送られる決定通知書や、年金機構から送られる年金振込通知書などを必ず確認するようにしましょう。

3. 国民年金の受給額(額面)は月額平均で5万円台

ここで気になるのは、そもそもの年金額面です。国民年金の平均月額は、2021年度末時点で5万6368円となりました。詳しく見てきましょう。

厚生労働省年金局の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にします。

3.1 国民年金の平均受給月額

平均年金月額:5万6368円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4346円

3.2 国民年金月額階級別の老齢年金受給者数

 

  • 1万円未満:7万27人
  • 1万円以上~2万円未満:28万4152人
  • 2万円以上~3万円未満:90万3006人
  • 3万円以上~4万円未満:274万9550人
  • 4万円以上~5万円未満:463万6048人
  • 5万円以上~6万円未満:791万730人
  • 6万円以上~7万円未満:1500万3006人
  • 7万円以上~:187万2466人

男女ともに、ボリュームゾーンは6万円~7万円未満です。平均よりは実態の方が多いようですが、それでも年金だけで暮らすのは心もとないと感じる金額です。

では2階部分の厚生年金にも加入していた場合、受給額の合計は額面でどれほどなのでしょうか。

4. 厚生年金の受給額(額面)は月額平均で14万円台

同様に厚生労働省年金局の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金の額面も見ていきましょう。

※厚生年金の金額には、国民年金部分も含まれています。

4.1 厚生年金の平均受給月額

平均年金月額:14万3965円

  • 男性〉平均年金月額:16万3380円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4686円

※国民年金の金額を含む

4.2 厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数

  • 1万円未満:9万9642人
  • 1万円以上~2万円未満:2万1099人
  • 2万円以上~3万円未満:5万6394人
  • 3万円以上~4万円未満:10万364人
  • 4万円以上~5万円未満:11万1076人
  • 5万円以上~6万円未満:16万3877人
  • 6万円以上~7万円未満:41万6310人
  • 7万円以上~8万円未満:70万7600人
  • 8万円以上~9万円未満:93万7890人
  • 9万円以上~10万円未満:113万5527人
  • 10万円以上~11万円未満:113万5983人
  • 11万円以上~12万円未満:103万7483人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5237人
  • 13万円以上~14万円未満:91万8753人
  • 14万円以上~15万円未満:93万9100人
  • 15万円以上~16万円未満:97万1605人
  • 16万円以上~17万円未満:101万5909人
  • 17万円以上~18万円未満:104万2396人
  • 18万円以上~19万円未満:100万5506人
  • 19万円以上~20万円未満:91万7100人
  • 20万円以上~21万円未満:77万5394人
  • 21万円以上~22万円未満:59万3908人
  • 22万円以上~23万円未満:40万9231人
  • 23万円以上~24万円未満:27万4250人
  • 24万円以上~25万円未満:18万1775人
  • 25万円以上~26万円未満:11万4222人
  • 26万円以上~27万円未満:6万8976人
  • 27万円以上~28万円未満:3万9784人
  • 28万円以上~29万円未満:1万9866人
  • 29万円以上~30万円未満:9372人
  • 30万円以上~:1万4816人

厚生年金の場合「男女差が約6万円ある」「個人差が大きい」ことが特徴的です。

現役時代の収入や加入期間で保険料が決まるため、国民年金よりも個人差や男女差が出やすいと考えられます。

5. 年金だけに頼らない老後対策を

今回は、将来受け取る年金からなにが引かれているのか確認していきました。年金だけでは老後の生活に足りない、と感じた方が多かったのではないでしょうか。

年金だけに頼るのではなく、年金以外の備えをしておきましょう。

例えば、初心者の方でも始めやすいつみたてNISAやiDeCoなど、将来に向けた資産運用をはじめることも重要です。

資産運用は投資になりますので絶対とは言い切れませんが、長期でコツコツと続けていくことでリスクを抑えていくことはできます。

資産運用といっても方法はさまざまあります。金融商品によって運用のリターンとリスクも異なります。

将来の為の資産運用を始めることは重要ですが、まずは自分にとって何があっているのか調べてみるのがいいですね。

あの時始めておけばよかったとならないように、今のうちからできることを少しずつでも始められると、明るい老後生活を迎えられるかもしれませんね。

 

 

保険のはなし この時期多い集中豪雨で被害を受けた時

2023-09-18

夏から秋にかけては台風の発生が多くなり、洪水などの水災が発生する可能性が高くなります。
特に近年は、「ゲリラ豪雨」による被害が多くなっていることから、被害に遭った場合の補償について知りたい方もいるでしょう。

建物や家財の補償といえば火災保険がありますが、ゲリラ豪雨や集中豪雨などで受けた被害も補償対象になるのでしょうか。

火災保険は、火災による建物や財産の損害をカバーする保険ですので、ゲリラ豪雨や集中豪雨による被害に関しては一般的に火災保険の範囲外とされることが多いです。
ただし、具体的な保険契約や保険会社によって異なる可能性がありますので、契約内容や保険会社のポリシーを確認することが重要です。

ゲリラ豪雨や集中豪雨による被害が火災保険で補償されるかどうかを判断する際に考慮されるポイントは以下の通りです

  1. 保険の特約や追加カバー:一部の火災保険契約には、水災や風水害、地震などの自然災害に対する特約や追加カバーが含まれている場合があります。これによって、豪雨による浸水や流失などが一部補償の対象となる可能性があります。
  2. 水災保険:一般的な火災保険ではカバーされない水害に対して、水災保険を別途加入することで、洪水や台風による被害を補償することができる場合があります。ただし、これも保険会社や契約内容によって異なります。
  3. 保険の範囲外のケース:多くの場合、火災保険は火災や爆発などによる損害をカバーするものであり、豪雨による浸水や地盤の崩壊などは一般的にその範囲外とされることがあります。
  4. 保険金支払いの条件:被害が発生した際に保険金を支払うためには、契約内容に基づく条件や手続きを満たす必要があります。保険金の支払いに関する細かい条件や制約がある場合がありますので、保険契約書をよく確認する必要があります。
出所: 気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」

※気象庁の調べによると、大雨の年間発生回数は増加傾向にあり、より強い雨であるほど発生頻度が増加しています。特に、「1時間の降水量が80mm以上」や「3時間の降水量が150mm以上」などの大雨が降った頻度は、2020年において1980年頃よりも約2倍に増加しています。

支払い対象外のケースも確認!

補償対象外のケース

ゲリラ豪雨や集中豪雨による被害であっても、以下のように補償対象外となるケースがあります。

  • 地震が原因で発生した津波や土砂崩れにより建物や家財が損害を受けた(「地震保険」で補償を受けられます)
  • 洪水が発生して車が水没した(「自動車保険」で補償を受けられます)
  • 老朽化が原因で雨漏りが発生した

3つ目の雨漏りについて、ゲリラ豪雨などが原因で屋根や窓ガラスが破損したことにより発生したものについては火災保険で補償されますが、老朽化や元からあったすき間などから発生したものについては補償対象外となります。

また、火災保険の補償対象は「建物」と「家財」に分かれており、両方に加入していれば建物と家財どちらの補償も受けられます。

ただし、たとえば建物のみに加入している場合は、家財の被害については対象外になるため注意が必要です。

 

日本の6月消費者物価3.3%上昇

2023-08-21

こんにちは お盆は皆さん如何お過ごしでしたか?

今回は日本の経済に関する重要なニュースをお届けします。

2023年の6月、日本の消費者物価が前年同月比で3.3%上昇したと発表されました。
これは、大きな見方をすれば過去数年に渡り低迷していた景気に対して明るい兆しといえるでしょう。

背景
日本経済は、バブル崩壊以降、デフレーションの長期化など様々な課題に直面してきました。
しかし、政府や日本銀行などの対策が徐々に実を結び、景気回復に向けた好材料が増えてきたと言えます。

消費者物価上昇の要因
6月に記録された3.3%の消費者物価上昇は、いくつかの要因によるものとされています。

  1. エネルギーコストの上昇:世界的なエネルギー価格の上昇が影響し、日本でもエネルギーに依存する産業やサービスの値上げが見られました。
  2. 需要の回復:新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた消費活動が回復し、需要が増加したことも物価上昇の要因となりました。
  3. 供給の制約:グローバルな供給チェーンの混乱や物流の問題により、一部の商品や原材料が不足し、価格上昇に繋がりました。

今後の課題
一方で、これからも日本経済が直面する課題には注意が必要です。

  1. インフレ率のバランス:インフレ率が過度に高まると、物価上昇によって消費者の購買力が低下し、景気回復の阻害要因となる可能性があります。
  2. 労働市場の改善:経済の回復に伴い、労働市場も改善されることが望まれます。雇用の増加や賃金の向上が、持続的な経済成長に繋がるでしょう。
  3. 持続可能な成長:経済回復を支えるためには、持続可能な成長が必要です。環境への配慮やイノベーションが経済において重要な要素となります。

6月に記録された3.3%の消費者物価上昇は、日本経済が回復の軌道に乗っていることを示す重要な指標です。しかし、今後も引き続き慎重な対応が求められる時期でもあります。
政府、企業、市民が協力し、持続的な成長と経済の安定に向けて取り組むことが、より豊かな社会の実現に繋がるでしょう。

皆さんの大切な生活を守る我々ファイナンシャルプランナーと一緒に考えていきませんか?

住宅ローン 借りる前によく考えておくべき事

2023-05-15

2023年3月31日に公表された少子化対策のたたき台において、子育て世帯に対する住宅ローン「フラット35」の金利負担の軽減案が提唱されました。

家を購入するとき、多くの人が「住宅ローン」を利用します。
子育て世代だけでなく、多くの家庭ではその支払いを負担に感じているものです。

住宅ローンそのものはとても便利なシステムですが、そのコントロールが上手くいかないと、老後生活に大きな影響を与えることになります。

とくに、60~65歳で定年退職が目前になったとき、住宅ローンが残っていると、返済そのものが大きな負担になってしまいます。
そうならないためにも、住宅ローンを借りる前には、老後のことをしっかり考えましょう。
今回は、60歳代世帯の住宅ローンの残高を確認して、老後に向けて整理したいことを考えます。

60歳代世帯の「住宅ローン」の平均残高はいくら?

一般的に、60歳代世帯で「住宅ローン」が残っているとすれば、いくらぐらいなのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[2人以上世帯調査]2022(令和4)年」で、住宅ローン残高を確認してみましょう。

●60歳代世帯の住宅ローン残高

  • 50万円未満:3.6%
  • 50~100万円未満:1.2%
  • 100~200万円未満:3.6%
  • 200~300万円未満:1.2%
  • 300~500万円未満:4.8%
  • 500~700万円未満:6.6%
  • 700~1000万円未満:6.6%
  • 1000~1500万円未満:8.4%
  • 1500~2000万円未満:6.6%
  • 2000万円以上:15.0%
  • 無回答:42.5%

住宅ローン残高のデータを小さい順に並び替えた時に真ん中に来る値である中央値は、「225万円」ですが、平均値は「766万円」です。

住宅ローン残高1000万円以上の世帯を合計するとその割合は30%あり、平均を引き上げているようです。

このうち、住宅ローンの残高が2000万円以上ある世帯が15%となっています。

なるべくなら、定年前にスッキリ完済したいというのが多くの人の願いではないでしょうか。

しかし、定年退職が間近でも「住宅ローンの残高は意外と多い」という印象を受けます。

次は、参考として、2人以上の世帯の年齢階級別貯蓄・負債現在高を確認しながら、住宅ローンをどの時期に始めれば、60歳までにムリなく返済できるかを確認してみましょう。

《参考》住宅ローン返済に至る推移

まずは、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」にある、世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高のグラフで、住宅ローンの借入から返済に至る推移を見てみることにしましょう。

●「2人以上の世帯」年齢階級別貯蓄・負債現在高

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」
「2人以上の世帯」の場合、40歳未満の時期での住宅ローンなどの負債の割合が59.2%。

多くの世帯が住宅取得をするようです。

借入残高は、どの年代よりも多く、2308万円。

一方で、貯蓄はどの年代よりも少なく、家計的には大変苦しい時期といえます。

その後、40歳代でも住宅を取得する世帯がいるため、住宅ローンなどの負債を抱える割合は63.7%と、どの年代よりも多くなります。

しかし、50歳代になると徐々に住宅ローンなどの負債の返済が終了する世帯があり、その分、貯蓄残高が増えていきます。

さらに60歳以上になれば、住宅ローンなどの負債のある世帯は2割以下になり、貯蓄残高も1781万円と大きく伸びます。

住宅ローンの一般的な借入期間は、最長35年です。

国土交通省「2021(令和3)年度住宅市場動向調査報告書」によれば、注文住宅(建築)、注文住宅(土地)、分譲戸建住宅、分譲マンション取得世帯の平均的な返済期間は30~35年。

中古戸建住宅、中古マンション、リフォーム住宅の取得世帯では10~30年未満という結果でした。

出所:国土交通省「2021(令和3)年度住宅市場動向調査報告書」
上記の推移のように、30歳代のうちに住宅ローンを借りれば、定年を迎える60~65歳までに、住宅ローンなどの負債の返済が終了し、老後の備えも順調に進められます。

しかし、住宅ローンの借入を始める時期が40歳代後半~50歳代などになると、定年までの期間が短くなり、定年までに住宅ローンの返済が終わらないという状況になってしまいます。
晩婚化ということで、マイホームの取得時期が遅れるという事情もあります。

その場合は、独身時代にしっかり貯蓄して、住宅ローンは60歳までに返済できる金額にするなど、計画を立てておくことが大事です。

老後に向けて整理したいこと2選

会社を定年する60~65歳までに、住宅ローンを返済してしまうのが理想です。

これから住宅ローンを組むという方であれば、住宅ローンの返済終了時期をなるべく60歳までとして、老後の生活に金銭的な影響がでないよう注意しましょう。

しかし、すでに60歳以降までローンを組んでしまったという方は、「繰上げ返済」を検討しましょう。

繰上げ返済には次の2種類があります。

  1. 期間短縮型:ローンの期間が短くできますが、その分返済金額が増えます。
  2. 返済額軽減型:毎月の返済金額は減りますが、返済期間そのものは短くなりません。

それぞれ一長一短ありますが、ご自身の家計にあった方法の繰上げ返済を検討しましょう。

以下にその手順をまとめます。

●老後に向けて整理したいこと1:退職金の金額・定年後の収入を確認する

50代後半になれば、退職金の金額や定年後に再雇用になったときの収入の目安がみえてきます。

もし、退職金で住宅ローンの残りを一括返済しても、老後資金としてかなり残るというのなら、スッキリ完済してしまうのも選択肢のひとつです。

しかし、一括返済すると退職金がほぼなくなってしまうという方は、家計の状況にあわせ、先述の繰上げ返済のどちらかを選びましょう。

●老後に向けて整理したいこと2:家計にあった住宅ローンの「繰上げ返済」を選ぶ

《期間短縮型を選択する場合》

再雇用後の給与収入で、今まで通りの住宅ローン返済が継続できそうであれば、退職金の半分以下の範囲で「期間短縮型」の繰上げ返済を検討しましょう。

そうすることで、住宅ローンの返済期限が短縮できます。

残りのローンは、今まで通りコツコツ返済を行います。

あわせて、日々の生活費を現役時代の7割ほどに見直しましょう。

《返済額軽減型を選択する場合》

再雇用の給与収入が大幅に少なくなってしまい、今まで通りの住宅ローン返済では家計が赤字になる場合であれば、退職金の半分以下の範囲で「返済額軽減型」の繰上げ返済を検討しましょう。

住宅ローンの期間は短くできませんが、毎月の返済金額が減ることで、家計の赤字を予防できます。

あわせて、日々の生活費を現役時代の6~7割に見直しましょう。

定年退職を迎えたとき、住宅ローンが多いのは荷が重いものです。

人によって年収・定年、職種等環境は様々です。
その人それぞれの家計の収支に合わせて返済計画を立てていけば、完済できる可能性は大いに高まります。

しっかりとファイナンシャルプランナーと一緒に考えていきませんか?

住宅ローン ご相談はコチラからどうぞ

3年ぶりのマクロ経済スライドって?2023年度直前に

2023-03-20

いつもありがとうございます。
早速ですが、来月からの国民年金・厚生年金について政府から発表がありました。
言わずもがな公的年金は老後の生活を支える大きな柱です。

どんな発表だったかというと2023年度は、物価や賃金の上昇に応じ増額すると発表されました。

ところが実際は、年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が発動となり、消費物価の伸びに比べれば目減りとなりました。

今回は、マクロ経済スライドはどんな制度で、今後、年金だけに頼らず生活を維持するにはどうすればいいかを紹介します。

1. 1月20日発表の2023年度の公的年金額

厚生労働省は2023年1月20日、2023年度(令和5年度)に受け取る年金が、物価の上昇を踏まえ増額すると発表しました。

4月より改定され、反映されるのは4月・5月分の年金をまとめてもらう6月分からとなります。どのくらい増えるのかは次のとおりです。

出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」

1.1 自営業者や主婦などがもらう国民年金の受給額

  • 新規裁定者(67歳以下の方)の満額:月6万6250円(1434円・2.2%増)
  • 既裁定者(68歳以上の方)の満額:月6万6050円(1234円・1.9%増)

1.2 厚生年金

  • 夫婦2人分老齢基礎年金含む満額:月22万4482円(4889円・2.2%増)

夫は40年会社で就業、その間の平均的な収入が43万9000円、妻は専業主婦という夫婦がモデルケースになっています。

2. 2022年の消費者物価指数は2.5%増、賃金変動率は2.8%増

年金額の改定は、新規裁定者(67歳以下の方)の場合は「賃金変動率」がもとになり、既裁定者(68歳以上の方)場合は「物価変動率」をもとに改定するよう法律で決まっています。

総務省の2023年1月20日の発表によると、「消費者物価指数 全国2022年(令和4年)平均」は、前年(2021年)比2.5%増、賃金変動率は同2.8%増です。

そのまま連動すれば、本来であれば、新規裁定者の増加率は2.8%増、既裁定者の増加率は2.5%増で改定となるはずです。

しかし、年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が発動したため、実際の上昇率はそれよりも0.3~0.6%少ない1.9~2.2%増にとどまっています。

「マクロ経済スライド」は一般的に聞きなれない言葉ですが、どのような制度なのでしょうか。次はその説明を行います。

3. 年金額の伸びを抑える「マクロ経済スライド」が3年ぶりに発動

マクロ経済スライドとは、物価や賃金などが上昇しても、公的年金はそれに連動せず、むしろその上昇を抑えるよう調整する制度で、2004年(平成16年)の年金制度改正により導入されました。

出所:日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」

というのも、日本の年金制度は、高齢者が受け取っている年金を現役世代が負担するという「世代間扶養」で成り立っています。

そのため、もし物価上昇にあわせて公的年金がどんどん増額すると、現役世代が負担する年金保険料が上がり、その分、家計を圧迫してしまうことになります。

そうなると、年金制度の長期的な給付と負担の均衡が保たれなくなってしまうかもしれません。

そこで「マクロ経済スライド」での調整を計画的に行うことで、年金の伸びを抑え、将来にわたり、公的年金制度を維持しようというのが狙いです。

しかし、公的年金制度を維持するためとはいえ、物価の上昇に伴い、年金などの収入が増えなくては、実際の生活は苦しいままです。

この先もこのまま物価上昇が続くとしたら、年金以外の収入があれば安心といえます。

そのためには、なるべく早い段階から対策を考えておくことが必要です。

4. 年金だけに頼らず生活を維持するための取り組み

4.1 1. 老後はより多くの収入が得られるよう準備する

最近では、定年後の再雇用・再就職をする方が増えており、60歳で定年退職した後、65~70歳まで働く方も少なくありません。

企業においても長く働ける環境が整ってきており、老後も年金をもらいながら働き、収入を得られるようになっています。

ただし、定年後の給料は、現役よりも5~6割に下がる傾向もあり、不満を感じる場合もあるようです。

そうならないためにも、自分にとってやりたい仕事で、より多くの収入が得られるよう準備しましょう。

たとえば、今までの経験を洗い出し、付加価値をつけるために、必要な資格を取ったり、勉強を重ねたりしておくとよいでしょう。

4.2 2. 税制優遇の得られる投資に取り組む

物価上昇に連動するお金の増やし方としては、投資が効果的です。

たとえば、金融庁の「資産運用シミュレーション」で試算してみると、毎月3万円を25年間、仮に2%複利で運用すれば1166万円。4%で運用できれば1542万円になります。

もちろん投資にはリスクがあり、状況によっては、お金が減ってしまう場合もあります。

しかし、長期間にわたり分散しながら少しずつ積み立てていけば、短期的には損失を被ることがあったとしても、長期的にはその損失をカバーできる可能性があります。

投資に取り組むには、iDeCoや、つみたてNISAなど税制優遇の得られる制度を活用してみるのもいいでしょう。

5. 年金から考える老後計画

年金についての新しい情報が公表されました。

こうしたタイミングを機に、自分自身の見込み受給額を、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておくとよいかもしれませんね

弊社での各種セミナーはコチラ

 

住宅ローン 月々の返済金額から借りれる金額を考える

2023-02-20

お世話になります。中西です。

昨年12月に日銀が長期金利の上限引き上げを発表し、住宅ローン金利の上昇が現在懸念されています。

住宅ローン返済中の方は家計負担に直接影響がありますよね。

一方で住宅金融支援機構が運営するフラット35(旧住宅金融公庫)は、全期間固定金利型住宅ローンですので、市中金利が途中で上がっても影響を受けません。

今回はフラット35の特徴を解説し、借入額を月の返済額から計算します。

1. 【住宅ローン】フラット35とは?

フラット35とは、民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して融資を行う住宅ローンです。

住宅金融支援機構は、国土交通省と財務省が所管する独立行政法人です。

フラット35の商品概要は以下のとおりです。

  • 全期間固定金利
  • 融資限度額8000万円
  • 返済期間最長35年
  • 保証人・繰上返済手数料不要
  • 多様なニーズに対応(新築、中古、一戸建て、マンション)

特徴は、全期間固定金利型住宅ローンである点です。

 

出所:住宅金融支援機構「【フラット35】のご案内」

出所:住宅金融支援機構「【フラット35】のご案内」

住宅金融支援機構「【フラット35】のご案内」より

過去の民間金融機関の住宅ローンの推移を見ると、過去30年間に金利が大きく変動しています。

全期間固定金利型住宅ローンは、インフレや市中金利の上昇が発生しても借入金利と返済額が固定されているので、将来の見通しを立てることが可能です。

2. 【住宅ローン】フラット35を利用した時の月の返済額と借入額

フラット35は、返済期間によって金利の範囲が異なります。

先月2023年1月時点の最頻金利は「15~20年」で年1.520%、「21~35年」で年1.680%です。

出所:住宅金融支援機構「【フラット35】」

2022年4月26日に公表された国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」 によると、住宅ローンの平均的な返済期間はリフォーム住宅を除いて約30年です。

また、毎月の返済額は、住宅の種類によって異なります。

出所:国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」をもとに筆者作成

国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」

では、「返済期間を30年、融資金利1.680%」と仮定し、住宅の種類別に住宅金融支援機構「かんたんシミュレーション」にて、毎月の返済額から借入可能額を計算します。

リフォーム住宅の場合のみ返済期間15年、融資金利1.520%で計算します。

※上記の最頻金利は2023年1月時点のものであり、今後の情勢や取り扱う金融機関によって変動する可能性があります。

2.1 注文住宅を購入、毎月の返済額11万6000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

  • 住宅の種類:注文住宅
  • 毎月の返済額:11万6000円
  • 返済期間:30年
  • 融資金利:1.680%
  • 返済方法:元利均等

この場合、借入可能金額は3278万円です。

2.2 分譲戸建住宅を購入、毎月の返済額10万5000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

  • 住宅の種類:分譲戸建住宅
  • 毎月の返済額:10万5000円
  • 返済期間:30年
  • 融資金利:1.680%
  • 返済方法:元利均等

この場合、借入可能金額は2967万円です。

2.3 分譲マンションを購入、毎月の返済額12万5000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

  • 住宅の種類:分譲マンション
  • 毎月の返済額:12万5000円
  • 返済期間:30年
  • 融資金利:1.680%
  • 返済方法:元利均等

この場合、借入可能金額は3532万円です。

2.4 中古戸建住宅を購入、毎月の返済額8万3000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

  • 住宅の種類:中古戸建住宅
  • 毎月の返済額:8万3000円
  • 返済期間:30年
  • 融資金利:1.680%
  • 返済方法:元利均等

この場合、借入可能金額は2345万円です。

2.5 中古マンションを購入、毎月の返済額8万4000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

  • 住宅の種類:中古戸建住宅
  • 毎月の返済額:8万4000円
  • 返済期間:30年
  • 融資金利:1.680%
  • 返済方法:元利均等

この場合、借入可能金額は2374万円です。

2.6 リフォーム住宅を購入、毎月の返済額5万7000円

以下の条件で借入可能金額を計算します。

  • 住宅の種類:リフォーム住宅
  • 毎月の返済額:5万7000円
  • 返済期間:15年
  • 融資金利:1.520%
  • 返済方法:元利均等

この場合、借入可能金額は916万円です。

※上記はあくまでシミュレーションとなりますので、諸費用等で金額が変わる場合があります

 

3. 【住宅ローン】フラット35に向いている人

フラット35に向いている人の特徴を紹介します。

以下の3つに当てはまる人はフラット35に向いています。

  • 金利上昇リスクを回避したい人
  • 自営業やフリーランスの人
  • 団体信用生命保険に加入できない人

全期間固定金利型住宅ローンですので、市場金利が上昇しても家計負担は増えません。

自営業やフリーランスであっても、勤続年数や年収に関する審査が民間金融機関より厳しくない可能性があります。

フラット35は団体信用生命保険(団信)の加入は任意ですので、健康上の問題で団信に加入できない場合でも利用できます。

4. 自分に合った住宅ローンの選択を

住宅購入の際に多くの方が住宅ローンを利用することになると思います。

フラット35は、全期間固定金利型住宅ローンであり、金利が変動しない点が特徴です。

長期の固定金利は民間金融機関ではリスクが高く、提供が難しいですが、フラット35では住宅金融支援機構がリスクを取ることで実現可能になっています。

家計やライフプラン、価値観などと照らし合わせてニーズが合えば検討しても良いかもしれませんね。

 

投資トラブルや運用の失敗をしない為には?

2022-09-12

8月が終わり、朝晩が真夏に比べると幾分か過ごしやすい今日この頃
季節的にも外に出る機会も増え、夏のアクティブな雰囲気のまま、羽目を外す事もありますが、こんな時こそ体調を崩す原因になったりもしますので、きっちりと自己管理をしておきましょう。

それは、「お金」についても同様です。

最近では芸能界における投資トラブルが注目を集めていますね。

また消費者トラブルも高齢者だけでなく若い世代にも事案が後を絶ちません。

そこで今回は、自分の身を守るために必要な「金融リテラシー」に着目し、日本人のリテラシーの実態と紐づけながら「資産運用で失敗する人」の行動3選を紹介します。

独立行政法人国民生活センターによると、未公開株や外国の通貨などに関する投資詐欺が、依然として高齢者を中心に発生しています。

また、最近では以下のようなケースも増えつつあるとしています。

  • 海外事業者が、金融商品取引法に基づく登録無しに勧誘し、トラブルにつながっているケース
  • 金融商品取引法に基づく登録のない業者がセミナーやSNSを通じて若年層に投資話を持ち掛け、金融機関などから借金をさせて投資させ、トラブルとなるケース
  • 暗号資産で投資すると大儲けできると勧誘し、配当の支払いや預かった資金の払い戻しに応じず、トラブルとなるケース

投資詐欺を行う業者はSNSを活用したり、暗号資産を話に組み込んだりと、近年の流行を織り交ぜるなどして詐欺の手法も変わりつつあります。

こうした中、個々人の金融知識は詐欺被害に遭わないために重要となってきます。

また、被害防止だけでなく、投資パフォーマンスの改善においても知識は重要です。

そこで次からは、知識とひもづけた「資産運用で失敗する人」の行動3選を紹介します。

「資産運用で失敗する人」の行動1. 知識を身に付けずに投資を始める

まず1つ目は、「知識を身に付けずに投資を始める」です。

日本証券業協会が2021年10月20日に発表した日本全国の20歳以上の個人投資家5000人の証券投資に関する意識調査によると、「金融に関する教育を受けた経験がない人」は85.1%、「受けたと思うが、あまり覚えていない人」の5.4%を加えると90.5%にまでのぼることがわかりました。

また、教育を受ける機会があること自体も認知度が低い状況です。
学校での資産形成等に関する授業を知らない人は79.7%、証券会社等による授業支援を知らない人は86.5%にのぼります。

投資で求められる知識の中には、普段生活しているだけでは身につかないものも多いです。

知識のないまま投資をした結果、知らないうちにハイリスクな投資をしてしまったり、損が生じた時にどう対処していいのかわからず右往左往してしまったりする可能性は高くなります。

同調査では、「平均年収や金融資産平均保有額と金融知識の高さには相関関係が見られ、年収や金融資産額が低い人ほど金融知識が乏しい」ということもわかりました。

年収や金融資産が少ないために収益性を強く追い求めた結果、「未公開株の投資」などと称した詐欺に引っかかってしまうケースもあるかもしれません。

「資産運用で失敗する人」の行動2. 計画・目標を決めない

日本証券業協会の調査では、「金融知識が低い人ほど長期投資志向が薄く、計画性も低い」ということがわかりました。

株式については、金融知識が高い人で長期保有をする人は54.1%、方針を決めていない人は3.5%であるのに対し、金融知識が低い人で長期保有をする人は43.7%、方針を決めていない人は10.9%となりました。

投資信託についても同様のことが言え、金融知識が高い人で長期保有をする人は65.3%、方針を決めていない人は8.8%であるのに対し、金融知識が低い人で長期保有をする人は49.9%、方針を決めていない人は22.6%となりました。

これまで色々な方の人の投資相談に乗ってきましたが、計画性の無さはストレス耐性の低さにつながる印象があります。

「短期・中期・長期のどのタイミングでパフォーマンスがプラスになっていればよいか」を考えず、なんとなく株や投資信託を買って損が生じた際、どのように次のアクションを考えていいかがわからなくなることは多いでしょう。

これは、リターンが生じた時も同様です。

長期投資志向ではないうえに計画性がない場合、短期的な値動きに気持ちが振り回された結果、売り時がわからず、利益が減ったり損失が拡大したりする可能性は高くなってしまうでしょう。

「資産運用で失敗する人」の行動3. 生活スタイルに合わない投資をする

日本証券業協会の調査では、「若い人ほど短期投資志向が強い」こともわかりました。

 

株式の平均保有期間について、「3年未満」の層は20~30代で合計で71.5%にのぼり、他の年代と比較して圧倒的に高いです。

「若い人ほど年収や金融資産が少ない傾向にある」と想定し、既述の

  • 年収や金融資産額が低い人ほど金融知識が乏しい
  • 金融知識が低い人ほど長期投資志向が薄く、計画性も低い

ということを掛け合わせると、「歳が若い人ほど、金融知識が乏しい中、計画を伴わず短期志向な投資をしている」ということが言えるかもしれません。

まず、投資が短期志向になればなるほど、リアルタイムで素早く情報をキャッチアップする必要が出てきます。

しかし、日中働いている人は、そうした俊敏な情報収集が難しい場合も多いのではないでしょうか。

また、素早く情報をキャッチアップするには、素早くかつ正しく解釈するための金融知識も必要となってきます。

投資の学習に時間を割きづらい人にとっては、そぐわない投資スタイルと言えるのではないでしょうか。

金融知識が乏しい中、計画を伴わず短期志向な投資をしていると、無計画に値動きの激しい資産を買い、状況が呑み込めないまま日々の値動きに一喜一憂してしまうという状況にも陥りかねません。

まとめ

秋は行楽に楽しいイベントも多いシーズンです。

しかし、気分が浮かれて「お金」に関する警戒心が緩んではいけません。

弊社では、皆さんの疑問にお応えする『あなたの隣』のファイナンシャルプランナー事務所です。

気軽にご相談や、各種セミナーを企画しておりますので、皆様の未来に備えた準備のお手伝いが出来ると幸いです。

突然の豪雨や異常気象 おうちの保険は?

2022-08-08

今年も暑い夏となりそうです。

夏になると毎年、異常気象による災害ニュースがありますが、特にゲリラ豪雨と呼ばれる『線状降水帯』の特別警報は気を付けておかなければなりません。

今回は皆さんのお家に対しての保障の代表例『火災保険』について載せておきます。

 

私達の暮らしを支える保険の一つ、火災保険は「火事になったときに保険がおりるもの」と思われる方も多いですが、実は火災保険がカバーするのは火事だけではありません。

先述の増加するゲリラ豪雨にも役立つかもしれないのです。

ゲリラ豪雨とは局地的に大雨が降ることで、全国どこでも発生する可能性があります。気象庁によると、1時間降水量50mm以上の年間発生回数は増加傾向にあります。

災害に備えることは必要ですが、補償を知ることも大切です。火災保険がカバーする自然災害について知っておきましょう。

火災保険とは

火災保険とは、住宅などの建物と家具等が何らかの災害にあったとき、補償される損害保険のひとつです。

実際の補償内容は保険会社によって異なるので、ここでは一般的な補償について解説します。

火災保険の対象

火災保険がカバーするのは一戸建て、マンションなどの建物と、その中にある家具や家電などです。ただし、契約の時点で「建物のみ」「建物と家財」などを選択するので、申し込んだものだけが対象となります。

対象となる災害

火災保険の対象となる事故は火事だけではありません。保険会社やプランによっても異なりますが、一般的に下記のような災害をカバーします。

出所:内閣府「地震・水害に備えて保険・共済に加入しよう」

出所:内閣府「地震・水害に備えて保険・共済に加入しよう」

  • 火災、落雷、破裂・爆発
  • 水災
  • 風災・雹(ひょう)災・雪災
  • 水濡れ
  • 盗難
  • 破損・汚損等

※補償される範囲は保険会社やプランで異なります。

支払われる保険金

火災保険で支払われる保険金は、契約時に定めた保険価額によって決まります。建物評価額に応じて決めるため、例えば4000万円で購入した家であれば4000万円とすることが多いです。

仮に火事で全焼したのであれば4000万円が全額支払われ、損害を被った規模に応じて支払われます。

ゲリラ豪雨で起こりうる被害

通勤時間帯等のゲリラ豪雨は厄介なものですが、災害にまで紐づかない方はいるかもしれません。

しかし、局地的に大雨が降ると雨水を処理しきれず、下水がマンホールからあふれたり、雨漏りや床上浸水が起こってしまったりしたケースがあります。

ゲリラ豪雨だけでなく、大雨であれば土砂災害の危険性も高まりますし、河川の氾濫なども発生しやすくなります。台風の時期とも重なるため、この時期はこうした報道が続くものです。

仮に近くに川がなくても、都市型災害で床下浸水になれば、拭いて終わりというわけにはいきません。

基礎の部分に泥などが流入している場合、床下の清掃や消毒をしなければならないでしょう。さらに床上浸水となれば、床や壁、天井、断熱材まで張り替えが必要になります。場合によっては電化製品も買い換えないといけませんね。

こうした災害は舗装された地面が多い都市部で多く発生するため、注意が必要です。

気象庁によると、2012~2021年の平均年間発生回数は、1976~1985 年の平均年間発生回数と比べて約1.4倍に増加しています。

出所:気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」

火災保険がゲリラ豪雨の被害を補償するケースとは

火災保険の補償内容に「水災」があります。これは台風や大雨、土砂崩れなどで住宅が被害を受けた時の被害をカバーする保険です。

具体的な支払い基準は各保険会社で決められていますが、ここでは一般的な基準をご紹介します。

  • 建物(家財)の保険価額に対して30%以上の損害を受けた場合
  • 「床上浸水」または「地盤面から45㎝を超える浸水」によって損害が生じた場合

水災補償は基本補償となっていない保険会社も多く、「うちの近くには川がないから」と補償をつけていない方もいます。

すでに火災保険に加入している方の場合、まずは水災補償がついているのか確認しましょう。

さらに、保険の対象も見ておく必要があります。仮に建物しか加入していない場合、万が一家具家電に被害があっても補償されません。

火災保険の注意点

火災保険はこうした自然災害に備えるために必要な損害保険ですが、注意したいこともあります。

補償をつけすぎると保険料が高くなる

火災保険の補償範囲は意外に広いものの、すべてをカバーしようと思うと保険料がかさみます。火災保険料は値上げの傾向があるため、あまり補償をつけすぎると家計にも響きます。

とはいえ、増加するゲリラ豪雨の被害に「貯金だけ」でまかなえる家庭も多くはないでしょう。保険は「元を取る」という考え方ができないので難しいものではありますが、リスクに備えて少額の保険料を出し合う、という考え方をしてみましょう。

保険価額を時価で設定するところもある

住宅が被害を受けたとき、保険価額に応じて保険金が支払われると説明しました。

ただし、一部の保険会社では「時価」で支払うことがあります。仮に3000万円で購入した物件でも、時間が経過するにつれ価値は下がります。減価償却分を控除した金額で決めるため、実際には購入した金額より安い保険金しか受け取れなくなります。

そうなると十分な保険金が受け取れないこともあります。最近の火災保険は時価で決めるところが少なくなりましたが、十分に確認しましょう。

まとめ

これから夏が終わるまで、ゲリラ豪雨は各地で発生するでしょう。たとえ川が近くになくても、雨水を処理しきれなくなり、溢れ出した水が住宅に被害を与えることは十分に考えられます。

費用面でも体力面でも負担がかかるものですが、実は火災保険で補償されるかもしれません。
まずは加入中の火災保険をしっかり確認しておきましょう。

 

参考資料

  • 損害保険料率算出機構「2021年度 火災保険・地震保険の概況」
  • 内閣府「地震・水害に備えて保険・共済に加入しよう」
  • 気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」

不妊治療 保険適用 制度の概要

2022-06-13

2022年4月1日、ついに不妊治療の一部に保険が適用されました。

これまで不妊治療は健康保険の適用外だったため、不妊に悩むカップルにとって経済的負担は計り知れないものでした。今回の保険適用により、負担が軽減されることとなるでしょう。

一方で、不妊治療の保険適用には気をつけたいポイントが2つあります。制度の概要を押さえるとともに、保険適用にかかる注意点をまとめてみました。

1. 不妊治療が保険適用となった背景

これまでの不妊治療でも「治療と疾病の関係が明らかで、治療の有効性・安全性等が確立しているもの」には保険が適用されていましたが、原因が不明であるものについては自己負担となっていました。

しかし不妊治療では時に数十万円という高額な負担がのしかかることも多く、保険適用を望む声が強まっていたのです。

さまざまな議論を経て、2022年4月1日に保険が適用されることとなりました。

 

2. 不妊治療に保険が適用される条件とは

すべての不妊治療に保険が適用されるわけではなく、条件があります。

2.1 不妊治療の種類

  1. 人工授精
  2. 顕微授精
  3. 体外受精
  4. 体外受精などで得た受精卵の培養
  5. 胚の凍結保存
  6. 胚を体内に戻す胚移植

2.2 不妊治療を受ける女性の年齢及び治療の回数

上記の不妊治療のうち、2から5は治療が始まる時点で女性が43未満であることが条件です。

また体外受精のうち上記の6では、保険適用となる「胚移植の回数」が決まっています。女性の年齢が40歳未満では子供1人につき6回、40歳以上43歳未満では3回まで保険が適用されます。

2.3 不妊治療を受ける男性の年齢

男性の場合、年齢制限はありません。また男性に行われる検査にも保険が適用されます。

2.4 不妊治療を受けるカップルの関係性

事実婚であっても保険適用の対象となります。

3. 「不妊治療が保険適用」気をつけたい注意点

一見、不妊治療が保険適用になるのは大きなメリットに思えます。しかし今回の保険適用では、注意したいポイントが2つあります。

3.1 助成金廃止で自己負担が増えるケースがある

これまでは体外受精や顕微授精などの特定不妊治療と呼ばれる治療に対し、最大30万円を支給する助成金制度がありました。

助成金制度は保険適用開始と同時に廃止されるため、治療費によっては保険適用後の自己負担が上回ることもあるのです。

ただし経過措置として、年度をまたぐ1回の治療については助成金が支払われます。

3.2 保険適用されるのはガイドラインで推奨される治療のみ

すべての不妊治療に保険が適用されるわけではありません。一般社団法人日本生殖医学会のガイドラインにて実施を推奨しているもののみが対象です。

出所:厚生労働省「先進医療における不妊治療の対応について」

厚生労働省 先進医療における不妊治療の対応について

 

保険適用となるのは、ガイドラインの推奨度A・B・Cのうち、AとBに該当する治療です。推奨度Cの治療(タイムラプスなど)を実施する場合は、全額自己負担となるので注意が必要です。

流産などのリスク回避に効果のある着床前診断も、今回の制度では保険適用の対象外となりました。

このように対象外の治療がある点については、今後の課題とされています。さらに先進医療として申請される動きもあるため、そちらを経て保険適用となる可能性もあります。

4. それでも不妊治療の保険適用は大きなメリットが

不妊治療が保険適用になることに対し、手放しで喜ぶわけにはいかない現状があります。しかし、保険が適用されるという動きそのものは大きな前進だと言えるでしょう。

保険が適用になるということは、「高額療養費制度」の対象にもなります。高額療養費制度とは公的医療保険の保障の1つで、「ひと月あたりの医療費の自己負担が一定を超えると、超えた分が返還される」という制度です。

例えば70歳未満で年収500万円の場合、ひと月の医療費の上限は約8万円~9万円に抑えられます。

こうした制度も利用できるとなれば、治療に対するハードルはかなり下がるでしょう。何より「治療費」を懸念して治療に足踏みしていたカップルにとっては、明るいニュースとなったに違いありません。

5. 不妊治療のこれから

不妊治療が保険適用になったことをふまえ、制度の概要や注意点をまとめてきました。

対象となるには細かな条件が残り、回数も定められます。都道府県外へ転院される方もまれではないため、こうした回数のカウント方法には検討の余地が残ります。

他にも制度としての課題は残るため、今後も議論は進むことが予想されます。

« Older Entries Newer Entries »

最新のお知らせ一覧

  • もしもの時に備える!後悔しない「遺言書」作成で家族に安心を贈るには?
  • 【相続ドック】一宮公民館の高齢者教室で“裁判所”についてセミナーを行いました!
  • 夏季休業のお知らせ
  • 投資スタートセミナー
  • 相続をテーマにした公民館講座を開催いたしました!
  • マネージメント研修開催のご案内!
  • FP無料相談会・修活無料体験会を開催します!

スタッフブログ

  • 【潜在ニーズを引き出すライフプランセミナー】
  • ”エンディング産業展2025” に出展しました!!
  • もしもの時に備える!後悔しない「遺言書」作成で家族に安心を贈るには?
  • 年金制度改正法案の成立で・・
  • 将来の「もしも」に備える:成年後見・任意後見・家族信託と生命保険の選択肢
  • 【ふるさと納税に関するセミナーを岡輝公民館で行いました】
  • エンディングノート講座を開催いたしました
仕切り線
仕切り線
株式会社岡山ファイナンシャルプランナーズ 電話番号 0862384189 受付時間 AM9:00~PM6:00(月〜金) 〒700-0911 岡山県岡山市北区大供本町474-1  2F
  • ホーム
  • ご相談内容
  • 保険
  • おうち
  • 家計
  • 相続
  • 資産運用
  • 選ばれる理由
  • スタッフ紹介
  • 会社紹介
  • 採用
  • お知らせ
  • セミナー情報
  • ブログ
  • お客様の声
  • 社長インタビュー
  • 知っとく動画
  • ご相談のご予約
  • セミナーのご予約
  • お問い合わせ
Copyright© 2020 OFP All Rights Reserved.